北風に負けず
がんばってしがみついている、
銀杏の葉っぱたち。
お花たちと一緒に咲いている
落ち葉たち。
幼稚園の自然。
幼稚園の母と子。
どちらも
なんて美しいのだろう。
子どもたちは自然と一体だ。
「きっとおいしくなってるね」。
♪はっぱのなかから おみかんが~♪
うたいながら みかんを捥ぐ。
いい香りが漂い始めると
集まってくる
お友だち。
「うーん、いい匂い!」
あっというまに
お友だちがこんなに。
「なんか つばが出てきた」
「うーん おいしい!」
「おいしいねぇ!」
幼稚園の
初冬の味だ。
「おはよう」
「はい、おみかん」
登園の味。
「おはよう」。
もう1人、登園の味。
幼稚園は楽しい。
ほら、すごいバランスの3歳児。
カーブしてもおっこちない。
寒くなったので
ツリーハウスも冬支度。
日溜りは
ぽかぽか温かい。
ツリーハウスから見上げる
銀杏。
散り敷かれた銀杏。
残ったヒメリンゴを味わう。
「うーん、あまずっぱい」
「ちょっとシブイ」
そうなの。今年は日照不足。
甘くなれなかったヒメリンゴ。
あっ
大変!
古川建設温泉の工事現場に!
「レッカー移動だ!」
小さい子が押しても
ビクともしない。
おまわりさんの工夫。
「前のタイヤが
ここに乗ればいいんだ」
「うーん、ダメだ!」
「ちょっと降りていて」
「こうすれば助けられる」
ちょっと手を貸す先生。
「レッカー移動 成功!」
「ああ よかった」
あら、
もう1人。
親切なおまわりさんのお仕事は
続く。
だってね、
小さい人たちが
こんなにたくさん
助けてもらいたくなっちゃったの。
今日は小さいようちえん。
お兄さんの真似をして野球。
ナイスバッティング。
お兄さんも
ナイスなバッティング。
おまわりさんは
空振り。
これから入園なさる
小さい人たちと お母さまたち。
幼稚園になじんで下さって
嬉しい。
子どもたちは
自らの遊びに
今日も忙しい。
作ったもので
お店屋さん。
ごっこに使う道具を作る
作り屋さん。
おまわりさんたちは
何かの計測。
おまつりに使う山車のスペースを
測っているのかもしれない。
♪どんぐりころころ どんぶりこ♪
おねこさんたちの歌声が響く
お庭。
小さい人たちと
大きい人たちが
一緒になって
楽しいお庭。
「そろそろ 焼きいもが
始まりますよー!」
くまちゃん文庫の小さい人たちにも
声がかかる。
たき火なんて初めての
小さい人たちは
さぞかし
驚いたことだろう。
火と煙と
音と匂いの
共演に!
海さんたちの
ねぷたまつりも
たき火を
盛り上げる。
焼けた
焼けた
おいしいおいも。
ほくほくのおいも。
自然な甘さのおいも。
嬉しい
嬉しい
子どもたち。
こんな時代になって、
昔とおんなじに
落ち葉で焼いたさつまいもが
食べられる、
自然幼稚園の
ありがたさ。
子どもたちと同じになって
楽しんでくださる、
子どもたちのために
いっしょうけんめいになってくださる、
高階幼稚園の
お母さまたちの
ありがたさ。
この子どもたちのために
せいいっぱい尽くしていこうという
先生たちの
熱心さ。
何もかもが
空気になって響き合い、
広がり深まる、
日溜りの幼稚園―――。