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園庭の重要性 > 学力・体力・コミュ力を伸ばすために

初めに「園庭って大切!」


どの幼稚園にもある「園庭(えんてい)」の話!

☑ 学力
☑ 体力
☑ コミュニケーション力

を伸ばすには園庭が不可欠、ということが多くの研究で明らかされています。

反対に、園庭の条件や使い方が悪い場合、発達に悪影響が及ぶ可能性も。

そこで、園庭に関する重要ポイントをまとめました。

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ちょっと長いけど、子どものために欠かせない内容です。

このページの情報を、園見学園選びの際にご活用ください。

園庭の大切さは法令にも書かれている

例えば、文部科学省の「幼稚園施設整備指針」を読んでみましょう。

こう書かれています。

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園庭の設計・計画においては「幼児が自発的、自主的な活動を展開できるように」せよ。


園庭を作る場合、子どもが自発性・主体性を発揮できるよう工夫しなさい、というのです。

法律、というと「難しそう」と感じるけれど…

本当に子どものためになることが書かれている思います。

身体が水や空気を欲しがるのと同じくらい、心は自発性・主体性を求めている、といっても過言ではないのですから。

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子どもの育つを守る内容をキッチリ法令に落とし込んだわけですから、「文科省、わかってるなぁ」という感じですね。

子どもの心身発達には園庭が不可欠。
国としてそのことを大切にしている。

ということが感じ取れたと思います。

次は、園庭に関するいくつかの研究を読み、「園庭の何がいいの?」を考えてみましょう。

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園庭の重要性に関する研究

園庭が子どもの心身発達にとって重要、というのは、具体的にどういうことでしょう?

園庭に関する3つの研究をもとに考えます。

園庭が成人後のメンタル不調を防ぐ

川田先生
園庭はメンタルを育てます!

photo by 順天堂大学

「幼児期に運動習慣がなかった人は、青年期や成人期にメンタルヘルスの不調に陥りやすくなる」

というのは、順天堂大学の川田裕次郎

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川田先生の専門はスポーツ科学ですが、この分野の研究を究めるには「心」の解明が欠かせません。

そういった観点から研究を進めるうちに、幼児の非認知スキル(=心、または社会情動的スキル)を伸ばすことが大切、という結論に辿り着いたようです。

川田先生によれば、幼児の非認知スキル発達に深く関わるポイントは…

  • 子ども自身が「楽しい」と思える
  • 興味をもったことに挑戦できる
  • 異年齢同士の関わりがある
  • その中で感情を制御する機会がある
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これらの条件が満たされると、「心」も「身体」もぐんぐん発達します。

それを実現してくれる園庭は、子どもにとってかけがえのない財産といえるでしょう。

(参照:幼児期の運動は非認知スキルを伸ばすのに役立つ?)

「お散歩」は園庭の代わりにならない

野中先生
お散歩では足りません。

photo by 名古屋市立大学

身体教育学を専門とする野中壽子教授(名古屋市立大)も、園庭の必要性を強調しています。

その研究に基づくと、園庭のメリットは例えば…

  • 望むタイミングで外遊びできる
  • その場で環境を再設定できる


広く実施されている「お散歩」は、出かけるタイミングがどうしても一律になります。

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一人ひとりの気持ちに応じるのは難しく、子どもが満足に遊べないことも少なくありません。

遊びに合わせて形を変えたり(穴を掘るなど)できませんし、遊び道具も不十分になりがち。

園庭があってこそ子どもは伸びる、と野中氏が主張するのも無理のないこと。

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また、野中氏は「広さ」にも注目します。「園庭の広さは特に活動性の高い幼児にとって重要な環境要因」であるというのです。

彼女のいう「思わず駆け出したくなるような園庭」が、すべての園に備わっているといいのですが。

(参照:①園庭環境が幼児の身体発達に与える影響、②保育所における園庭と園外での外遊びの活動状況)

クワガタ:FUJI7583○

身体発達、知的発達、心や感覚

秋田先生
園庭が心の育ち、意欲の形成に。

photo by kumonnow

最後に紹介する研究は秋田喜代美先生によるもの。

保育者で知らない者はない、というほど有名な方です。

業界誌の論考から、印象的な部分を抜き出してみましょう。

「運動遊びが心の育ち意欲の形成につながり、知的な発達を支えると考えられている」

「幼児期は自由な遊びの中で楽しく体を動かすことが大切」

「自由さが確保された環境で生活することでこそ、心や感覚などの総合的な育ちにつながる」

結論としては?

自由な生活の中で楽しく身体を動かすことで【身体】も【頭】も【心】も育つ

コレでしょう。

園庭と学力体力コミュ力-ベン図

お子さんには、ぜひ、充実した園庭のある環境を選んであげたいところです。

(参照:幼児期の運動は体だけでなく、心も育てる)

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吾輩は猫である。名前はまだない。どこで生れたか頓と見当がつかぬ。何でも薄暗いじめじめした所でニャーニャー泣いていた事だけは記憶している。

園庭の価値を「2つの視点」で考える

園庭の重要性について、法令や研究を参照してきました。

ここからは①広さ②自由度の2点から、園庭のことをさらに掘り下げてみましょう。

園庭を理解する視点①広さ

先ほど研究結果として紹介したように、園庭には最低限の広さが求められます。

子どもの心身が伸ばすには、狭い園庭ではダメなのです。

では、どれくらいの広さならいいのか?

幼稚園設置基準という法令では、例えば3クラスの園なら最低でも480㎡※細かい条件あり

テニスコート2面くらいの広さです。

もちろん、百聞は一見にしかず。
ぜひ園見学にいきましょう。

時間帯を問わず園児がのびのび遊んでいれば、とてもいい園庭

反対に、子どもが窮屈そうにしていたら、その園庭は狭すぎるのかもしれません。

次はこの点に関してもう一歩踏み込みます。

広さより大切なことがあるのです。

園庭を理解する視点②自由度

さて、ここがこのページの山場。

園庭のよしあしを見極める最大のコツをお話しします。

それこそが「自由度」。

園庭利用の自由度を、ここではこう定義してみましょう。

いつでも自由に好きなだけ、適切な援助を受けながら園庭を利用できること


自由度が低い場合、どれだけ広くても、立派な遊具があっても、子どもは伸びません。

自由:FUJI7258○

「いつでも自由に」
=「昨日の続きの泥団子を完成させたい!」と思ったその時に

「好きなだけ」
=「劇の練習をするから木登りはおしまい」と制限されずに

「適切な援助を受けながら」
=遊びを充実・発展させたい瞬間に、先生の手を借り、一緒に考えて


上記の条件を満たし、その上で遊びに没頭できる、それが「自由度」の高い園庭。

「自由度」を最優先して園見学・園選びを進めましょう。

あえて言うなら「園庭原理主義」

園庭の大切さに気づく人が、専門家以外でも増えています。

例として紹介するのは、あるマイクロインフルエンサーの発言。

数年前に話題になりました。



自分、園庭原理主義者なので、近所の公園や植物園がその代わりになるなんてちっとも思わない。気がすむまで掘り返したり、もいでちぎってバラバラにしたりすることのできない自然に、いったいどんな意味があるというだろう。お散歩やかけっこができれば十分なわけじゃない。幼児期はとくにね。https://mobile.x.com/knockout_/status/1316559610937925632


ユーモアを交えながらも核心を突いた表現です。

園庭原理主義」は強烈な言葉ですが、もちろん宗教的な意味合いはなく、園庭の重要性を強調するのが狙い。

この言葉にかける気持ちが表れているのが「気がすむまで掘り返したり」の部分です。

Googleフォーム・封筒

先ほど「自由度」が高い=園庭の質が高い、と言いましたが、同じ意味。

園庭には、「気がすむまで掘り返したり」できるような「自由度」がなくてはならないのです。

子どもの成長・発達に直結する「園庭原理主義」が広まっていくことを願います。

FUJI4395○

【写真多数】実際の園庭は、今

さて、園庭の重要性や見学のコツなどをお話ししてきました。

おまけとして、高階幼稚園の園庭を写真つきで紹介しましょう。

虫とつき合う

(捕まえた昆虫を観察する)

園庭にはさまざまな生き物がいます。

大好きな虫を捕まえた時の嬉しさといったら!

お友だちと一緒に観察し、エサ集めなどで知恵をふり絞ります。

木の実を採って食べる

(ビワをほおばる)


木の実・果物をプレゼントしてくれる園庭。

カキ・ビワ・ザクロ・ジューンベリー・ブルーベリー・ブラックベリー・山ぶどう…

高階幼稚園ではたくさんの種類を楽しめます。

みんなで収穫して食べる楽しさ!

ソリを作って乗る

(車輪をつけてソリを作り、乗る・引っぱる)


大がかりな遊びができることも園庭のメリットの1つ。

ある時はソリを手作りしました。

車輪も取りつけ、園庭中を走ります。

引っぱったり押したり、順番に乗ったり。

身体が動き、心もたくさん動きます。

ボールを投げる

(ボールを投げ入れる)


距離を判断し、伸び上がり、跳び、ボールを投げ…

何気ない遊びの中でも、こんなにも身体が動くのですね。

しかも、それらを高い「自由度」の中で実践しています。

子どもの心身の発達には園庭が欠かせない、と感じる瞬間です。

穴を掘る

(穴を掘っていろいろなものを作る)


ある時、「建設会社」を設立し、大きな穴を掘りました。

温泉が湧いたり、穴をお池にして魚を釣ったり、地中でトンネルをつないだり。

アイデアが無限に膨らみ、遊びはどこまでも広がります。

他にも、季節や興味に合わせて


園庭では他にもさまざまな遊びが繰り広げられます。

砂場や遊具、リズム遊び、落ち葉、水遊び、レストラン…



園庭でお弁当を食べるのも、最高に楽しく、おいしいです!

ブログ(ドキュメンテーション)Instagramでたくさん紹介していますので、ご覧ください。

終わりに

学力 / 体力 / コミュニケーション力を伸ばすには園庭が必要」

「園見学・園選びでは園庭の広さや自由度に注目しよう」

などについて詳しくお話ししました。

いかがでしたか?


園見学・園選びがうまくいくことをお祈り申し上げます!

また、最後まで読んでくださったお礼といっては何ですが…、

こちらを紹介します。


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