創造性を培う音楽劇

月曜日の 朝は嬉しい。

「新しいくつ いいね」って言われるし

2日ぶりに お友達と遊べるのだ。

金曜日の誕生会「おもしろかったね」。

音楽劇♪うらしまたろうだ。

お母様たちと保育者たちの一生けんめいが

子どもたちの心を動かした。

作ろう!作ろう!

劇に使うお面や道具。

お友達と手伝いっこして

だんだん出来上がる いろいろな表情。

ああもう 9時半、“育ての会”の時間だ。

お二階ホールに行かなくちゃ。

お花先生 大忙し。

11時半に帰ってきてみれば

まだまだ続いている♪うらしまたろう。

いったい 何回目なのだろう。

山の組と森の組が 一緒だ。

カメさんが2匹いても

幼稚園はトクベツだから いいのだ。

本当に痛くしないように

上手にいじめる わんぱくたち。

おお、太郎も二人いる。

おお、お説教している。

それぞれが思い思いの表現で

お話の世界の主人公になっている。

顔まで タコになりきる子ども。

海の都 竜宮に着くと

乙姫さまが出迎えてくれ

カメを助けたお礼にと

親切なもてなしを受ける。

楽しい日々は あっという間に過ぎ去り

故郷を思い出す 太郎。

心配する 海のお友達。

皆にお礼を言い

おいとまを告げる 太郎。

さようなら さようなら。

帰ってみれば どうしたことか

家も村もなく 知らない人ばかり。

「浦島を知りませんか」「知りません」

開けてはいけないと言われていた玉手箱。

太郎はとうとう

おじいさんになってしまった。

最後の場面で 涙する子どもや

お友達の涙を見て もらい泣きする子どももいる。

浦島太郎は めでたしめでたしで終わらない。

子どもの劇ごっこでは珍しい。

でも なぜか この音楽劇が

子どもたちは大好きなのだ。

役を代り合って

何度だってやりたい。

自分でないものになって

昔話の世界に浸り込む。

美しい旋律に心が動く。

心が動くと 身体も動く。

身体が動くと もっともっと心が動く。

お友達の心や身体の動きに

思わず自分も引き込まれる。

自分も もっともっと表現したくなる。音楽劇の 不思議。

楽しい日々が積み重なって

子どもたちの心と身体が育てられ

そこに創造性が培われるのだ。

いつの間にか 知らずしらずにーーー。