初秋の幼稚園。
誕生会の楽しさが続く
池さんたち。
何度だって踊りたい♪オリンピックマーチ。
ついつい引き込まれる 子ども。
踊りの仲間に入りたくなる 子ども。
リズミカルなお部屋。
川さんたちは
川じゃなく
海の中に住んでいる。
♪うらしま太郎の 海の都、竜宮城だ。
砂場で遊んでいた池さんも
ついつい夢中に。
海さんたちはお花畑ステージで
こけら落とし。
池さんたちも一緒だ。
昔話の世界に生きる 子どもたち。
思いおもいの表現が すばらしい。
園芸サークルのお母様たちも
お客さまに。
タイやヒラメ、
タコやイワシたちが
舞い踊っている 楽しい竜宮城。
やってきた お別れ。
「さようなら」
「さようなら」
「開けないでくださいね」。
故郷には
村も家もなく
顔も知らない人ばかり。
心細くなって
玉手箱を開けてしまった 太郎。
白い煙がたちのぼり
太郎はたちまち おじいさんに。
「またやろう!」
「もっとやろう!」
いつのまにか
川さんたちも仲間になって
お話の世界に浸る。
子どもたちは
楽しい場面だけでなく
お別れやせつなさを
表現するのが好きだ。
「うらしまを知りませんか」。
「知りません」が、好きでたまらない。
だからこんなに 村人が多い。
太郎がおじいさんになる場面も
好きでたまらない。
役を代わり合って
何度も続く
音楽劇。
バッタみつけた 草の中。
カマキリさんに
食べさせるんだもの。
子どもたちは それぞれ、
お互いの遊びに
意欲をかき立てられる。
お互い同士が教育環境だ。
運動会に向けて
国旗作りも始まった。
一人ひとりに
こうしたい、こうしようという
思いがある。
保育者たちは
子どもたちの思いを
引き出したり
広げたり、
深めたりする。
保育者自身も もちろん
教育環境。
大人だから、
子どもたちを受け身にさせないよう
工夫と努力が要るのだけれど。
せっかく *幼稚園の先生*に
なったのだから、
修養して、子どもたちのために
尽くすのだ。
子どもたちの人生の
基本となる力が
知らず識らず、いつのまにか
しっかりと育つように。
「教育されている」などと
子どもたちに気づかれたら
幼稚園の先生としては
失格なのだ。
思いきり遊んだ、
楽しかった子ども時代が、
その人生を支えるのだから。
保育者として嬉しい場面。
運転席に乗りたくて
待っていた子どもが
ようやく乗車。
けれど、
お友達の思いに気づき、席を譲る。
時々代わろう と提案して、
楽しそうな2人。
小さい人たちも
「自分が自分が!」ではなくなってきて
嬉しい。
心から満足して
生活しているのだ。
誰からともなく始まった
かけっこが
リレーごっこに。
バトンを渡すのがイヤ、と
お池のひよこさん。
そのうち 自ら気づいて
バトンリレーが楽しくなった。
いろんな人がいるから いいのだ。
泣いたり笑ったりしながら、
少しずつ育っていく。
幼稚園って
なんていいのだろう。
子どもも 大人も
新しい自分になれる場所、
それが幼稚園なのだと
心から思う。