母の味 幼稚園の味

楽しかった 誕生会。

お花畑ステージでは もう

♪ちびくろサンボ の劇が始まった。

よく見ると

ヤシの木のてっぺんにあるのは

ビワの葉っぱだ。

食べた後の ビワの枝を使っているのだ。

幼児は お話の世界に生きている。

お話の中の 登場人物や

登場動物になって 活躍したい。

音楽劇は 小さい子どもたちのその思いを

満たしてくれるだけでなく

幼児が身体の中に持っている リズム感を

知らずしらずのうちに 育ててくれる。

音楽劇やダンスや人形劇

幼児にふさわしい リズム遊びのいろいろは

表現する幼児の中で

時とともに 更に発酵し

一人ひとりの 創造性となって

新たに生まれ変わっていく。

誕生会のステージに 引き込まれた

高階幼稚園の子どもたちには

自分たちのいつもの遊びの中に

誕生会のリズム遊びが増えた

といった 生活。

子どもたちそれぞれの 心の中に

お母様と保育者の 一生けんめいなステージが

共有されているのだもの

お母様たちも 心から嬉しいに 違いない。

けれど 誕生会という トクベツな一日を

子どもたちが 心をひとつにして

こんなに味わうことができるのは

お母様との いつもの日常があるからだ。

母と子で 正しい日常を過ごしているからだ。

大人中心の生活で

朝起きたとたんに 急き立てられる子ども。

長時間 母と離れ離れの子どもが多いけれど

この幼稚園の子どもたちは

朝起きたとたんに

大好きなお母様の手が

なでたり さすったりして

可愛がってくれるのだもの。

ママに甘える たっぷりとした日常が

子どもの心に

安心 安定を 育てるのだ。

母との日常をないがしろにして

子どもの心が 育つはずがない。

母も母として 育つはずがない。

母親の大切な仕事 それは

自分を味わわせること。

日常生活を 教えること。

母と子の 楽しい日常があるから

幼稚園の日常が生きるのだ。

安心 安定している 子どもたちの集団は

心が柔らかく 建設的だ。

建設的の反対は 破壊的。

高階幼稚園は子も母も建設的。

それだから 誕生会のステージの表現も だんだん豊かになって

我が子との共感力も

より豊かになっていくのだ。

なんと嬉しく

ありがたいことだろうーーー。