幼稚園のドラマ

火曜日の朝。

雨雲さんと雨粒くんの お仕事開始のため

お部屋でいい事を考えて遊ぶ 森の組。

大好きな音楽劇

♪ヘンゼルとグレーテル は

どの役も おもしろい。

いろんな役をやりたくなる。

魔法使いは ちょっと怖いけれど

困難に打ち勝って 成長する喜びを

このドラマは 教えてくれている。

山の組も ドラマを創りたい。

昨日演じた 大きい木のドラマに

もっと手を加えて

もっとおもしろくしたいのだ。

大きい木は 不思議な木。

リンゴやブドウやキュウリも実る 珍しい木なのだ。

幼稚園はトクベツだから

どんな不思議も 叶うのだ。

ごっこ遊びもドラマだ。

一人ひとりが配役。

時代が変わったり 人間がネコになったり

おもしろいドラマにするために 一生けんめいだ。

リズム遊びが続く 森の組。

♪きょうだいすずめ が 始まると

本当のすずめのように

あちこちからとんでくる。

この歌のメロディーは

子どもたちの感情を誘い起こすような

力を持っているのだなあ。

こんなに小さい人たちを 揺り動かして

心と身体を育ててくれているのだ。

「次はオリンピックマーチね!」と女児。

本当のは 4年に1度だけれど

子どもたちはいつだって オリンピックだ。

1年に1度の幼稚園の運動会を

楽しみに待っている子ども。

運動会を知らない子ども。

大きい子どもも 小さい子どもも

心と身体を 揺り動かして

感動に浸る。

「カスタカチカチやろう!」と 男児。

次々に思いついて

おもしろくてたまらない。

子どもにとって これはドラマだ。

同じリズムに乗って 身体中を使い

お友達と心を合わせる。

自らの表現力だけでなく

お友達同士 共感する力や

イメージを共有する力

没入する集中力が育まれ

やがてそれが 創造性として

子どもたちの中に 培われるのだ。

目に見えないけれど 確実にーーー。