雨上がり。
4月の幼稚園の 新しい朝だ。
嬉しそうに咲く花たちに
♪お花がわらった を歌う子ども。
小さな ささやかな式だったのに
昨日の入園式の歌が 子どもの心に残ったのだ。
ああ あの時のあのことが
こうして 子どもの中に生きるのだと
私たちはいつだって 子どもたちから教えてもらっている。
教育はお互いだ。
1年生になった男児のお母様も 感じている。
卒園式で声を合わせた 父親の歌
♪私の子どもたちへ を歌う父と息子の声が
お風呂の中から聞こえてくる。
リビングにいる母と娘も 一緒になって
家族4人の合唱になるのだと 話してくれた。
家庭も幼稚園も
お互い同士が教育環境なのだ。
なんと嬉しく なんとありがたいことだろう。
「○ちゃんがいないよ」
卒園して今はもういないお友達を捜す
かくれんぼの4月。
保育者たちもおんなじだ。
前の年長さんたちの力を借りて遊んだ
あのイメージに近づけようと
年長児になったばかりの子どもたちが
一生懸命になっている。
前の年長さんたちだって
毎日を積み重ねて
幼児期の青春時代を 築いたのだ。
思いを形にしようという意欲を
保育者たちが支えたのだ。
思いを形にしようとする子どもたちの
その中身は 外側からは見えない。
小さければ小さいほど
その中身は 言葉にはならない。
思いはあっても
子ども自身 どうしたらいいのかがわからないことも多い。
小さい人たちには それぞれのイメージを
引き出すところから始めなければ。
大きくなった人たちには
イメージ豊かに もっと広くもっと深く
打ち込んで遊べるように 支えなくては。
小さい人にも 大きい人にも
困難度を 子どもの今の力で
乗り越えられる程度にして。
ある時は一心同体で。
ある時は 友達の輪の外側から。
子どもの世界のお風呂に首まで浸かるようにしてー。
新しい幼稚園の
新しい毎日が 始まった。
一人ひとりに精一杯尽くそう。
保育終了の その日に向かって!
そう心を奮い起こす
陽春の幼稚園ーーー。