子どもの力 大人の力

木曜日。

お友達を待つ 幼稚園の門。

あっ きたきた!

待ってたのに

なんだか照れくさい 男児たちの朝。


おや もう始めるのか 花がさおどり。

運動会でママたちが踊って

楽しかったものね。


花がさおどりの作曲は

はとぽっぽ体操の 服部正先生


オリンピックマーチや動物の行進や

魔法使いやどびん。


♪音楽劇、 三匹のこぶたや浦島太郎や

ぶんぶく茶がまやおむすびころりん などなど


心も身体も動く リズム遊びを

小さな子どもたちのために


たくさん作ってくださったのだ。

こうして表現しているうちに


いつのまにか知らずしらず


心も身体も育っていく。


森のお部屋では

積み木の遊びが始まっている。


小さな子どもたちの持つイメージを

はっきりとした形に表すために

心と身体を動かす 保育者。

作った電車や新幹線を 走らせる

線路を作って

さあ遊ぼう!という時に

線路にブロックを並べ始めたお友達。


ブロックが 線路を席捲してきたため


電車が走れないのでは。


困った運転士くんは

製作机で手伝う担任のところへ。

ブロックの進行は

線路が尽きるまで 終わりそうもない。


山の組からは にぎやかな


音色が聞こえてくる。


森の組では 運転士くんが 折り合って

ここは 飛行場ということに。

滑走路のライト いっぱいついているものね。

運転士くんの心の成長に感動する担任。

でも、お友達とは遊びの共有ができず つまらないため

お客様が待つ お店屋さんのお手伝いへ。

嬉しいお客様。

お友達との嬉しいやり取りこそが

遊び続けるための熱源だ。

お互いが嬉しいから 遊びが続く。

こういう日々を重ね

友達同士がつながりあっていく。

柔らかく広い心は

小さい森さんたちのこの年齢で

培われるのだ。


機嫌がいいということは

人生の基本だ。

夢の世界に生きる3歳児の良さがわからず

子どもの自然な成長を待てない大人、

人生の基本を損ねる大人になってはならない。


小学校へ行くと 気づく。

3歳児としての力を使わせてもらえず

人生の基本を生きられなかった子どもたちが


大勢いるということに。

時間はもう戻らない。


忘れないでほしい。

私たちは 目に見えない力を

育てているのだということを。

わからなかったら 聞いてほしい。

3歳児の保育の肝腎をーーー。