「おはよう」
「おはよう」
いつもの幼稚園の朝に
美しいメロディーが 流れる。
あ、きのうのお誕生会で ママたちが踊った
♪直線のリズムだ！
「やろう！やろう！」
「お花畑ステージでやろう！」
やろうやろうと こんなに大勢やってきて
さっきまでひっそりとしていた
お花畑ステージが 賑やかに。
お誕生会 おもしろかったのだなあ！
ご近所のツリーハウスの住人たちも
夢中になっている。
心が動くと 身体が動く。
あたしたちもやりましょうと
楽しそうな ツリーハウス。
「もう一回！もう一回！」と 繰り返した後
今度は「♪オリンピックマーチやろう！」
身体が動くと 心が動く。
おもしろい おもしろい！
ツリーハウスの上でも オリンピックマーチ！
軽快なリズム
美しいメロディーに
心も身体も動かして
お友達と響きあうおもしろさ！
聖火が燃え上がると
心も身体も 燃え上がる。
ツリーハウスのくまちゃんたちも
オリンピックマーチの仲間だ。
あっ 今度は劇ごっこを始めた。
♪浦島太郎だ。
小さい人も 大きい人も 一緒に
お誕生会を見たのだもの
一緒になって劇ごっこをするのは
あたりまえだ。
それぞれお気に入りの役があって
ごきげんだ。
お花畑ステージは 昔話の世界だ。
子どもたちは 自分でないものたちに変身して
活躍しているのだ。
どんなにおもしろいことだろう。
海の仲間たちと別れる 寂しさ。
地上に帰ってみれば
太郎の村も家もなく
顔も知らない人ばかり。
心細さに つい玉手箱を！
あぁ 太郎はたちまち おじいさんにーー！
見守る子どもたちの 真剣なまなざし。
めでたしめでたしの お話ではなく
なんだかおそろしい気もするけれど
心が深く揺り動かされる
こういうドラマも 子どもたちは好きなのだ。
「もっとやろう！」ということに。
配役を取り替えて
また最初から。
幼児たちは
自分の思いを形にすることが 好きだ。
音楽劇は
身体を動かしたくてたまらない
いろいろなものに なりたくてたまらない 子どもたちの
思いを叶えてくれる。
昔話の世界に浸って 癒されることも
きっとあるに違いない。
お友達どうし 響きあいながら
ドラマを創り出す 子どもたちの遊びの生活が
やがて発酵し
一人ひとりの創造性に
生きる力になっていくのだ。
あぁ また竜宮城だ。
続く 続く 昔話の世界。
誕生会 おもしろかったのだ。
お母様がた ありがとう ありがとうーーー！
