創造性の原動力

火曜日の朝。

クヌギの森の食堂に

カブトムシが 蜜を舐めに来た。

ニューッと 子どもの手が伸びて

つかまえられた カブトムシ。

お食事前だったから かわいそうと

ツリーハウスの下で 樹液を舐めさせる。

飼っているクロアゲハたちは

どうしているだろう。

自然幼稚園の朝は 忙しい。

ブルーベリーの森の食堂で

朝ご飯を食べ

今日も 一生けんめい遊ぶのだ!

砂場の子どもたち。

暑いから 砂の感触が気持ちいい。

お水をかけると

いろんな形になってくれる。

バタフライガーデンの 子どもたち。

日陰で待ち構え

蝶の姿が現れたら

素早くそっと 追いかける。

山のお部屋の子どもたち。

それぞれ 遊びに必要な

何かを作り出したい。

何もないところから

形あるものを作り上げることは おもしろい。

森のお部屋の 子どもたち。

専属運転士が 欠勤のため

今日は あたしが運転士。

これはマイクなのだ。

これは レジ。今はペシャンコだけど

あとで 立体にするのだ。

これは あたしのマーク。

小さい人たちだって 作ることがおもしろいのだ。

保育者の手は 子どもの手になる。

山さんたち。

作りたい子どもと

劇をしたい子ども。

♪ちびくろサンボ が 始まった。

一つのお部屋の中で

違う遊びが 繰り広げられている。

製作の子どもも 様々。

役の人数が足りないからと

加勢に来たり。

一生けんめい 作りながらも

音楽劇の リズムやメロディーを

口ずさんだり。

後で続きをすればいいからと

劇のエンディングまで 熱中したりーーー。

同じお部屋で

違う遊びが 繰り広げられることの良さ。

作ることも

劇をすることも

自分を表現することに 違いはない。

感じ考え

持って生まれた力を使って 表現する生活が

子どもの中で 発酵し

創造性を培う 原動力となるのだ。

知らずしらず いつの間にかーーー。