幼稚園の月曜日

クリスマスローズが うつむきながら咲き始めた

春浅い幼稚園。

山の組の朝は これから始まる。

遊ぶために作ったものたちが

子どもたちを待っている。

一人やってきたその時から 保育が始まり

イメージを共有する友達が だんだん集まってくる。

お話ごっこが形になって

「スーパートリプルあかちゃんマン」が 映画に。

カルメンの曲が流れると

観客たちも つい夢中になって

映像の世界に 入り込む。

森の組のおネコさんたちも 参加。

森さんたちは

大好きなリズム遊びを始めた。

知っている いろいろな曲を

次から次に リクエスト。

今までの誕生会で体験した

劇やダンスを

お友達同士で適当にアレンジして

心と身体で 音楽に浸っている。

きちんとした決まりがないところが いいのだ。

同じお部屋で 自分の遊びをしている子どもも

リズム遊びの世界を 楽しんでいる。

作ったり 踊ったり 歌ったり

それぞれが それぞれにとっての

教育環境なのだ。

一人ひとりの 頭や身体の中は

どんなふうに 動いているのだろう。

子どもの中身を写す

レントゲンのような CTスキャナーのような目を

母たち保育者たちが持てたら どんなにいいだろう。

この保育の効果がよくわかるだろう と思う。

山の組の遊びは

広がったり深まったりしながら

何日も何日も 続いている。

月曜日は 新しい遊びを始めることが多いが

今までの遊びも 並行して

続けられている。

大きい人たちの担任は

子どもの輪の外側から

意見を言う場面が増えた。

皆 育ってきたのだ。

幼稚園は 楽しい。

幼稚園の空気には

意志と意欲が 満ちているからだーーー。