幼稚園の空気

水曜の朝。

お空は曇っているけれど

子どもたちは 好天気だ。

空気が冷たくなったので

お水は がまんしなければ。


お花畑ステージで始まったのは

♪さるかに だ。


今年は 幼稚園の柿の木にも


たくさんの実りがあった。



あのおいしい柿を 独り占めするなんて。

しかも青いのを お母さん蟹に ぶつけたのだ。


たくさん収穫して

柿の実の重さも知っているから

その痛さも 想像できる。


食いしん坊猿を やっつけるのだ!

お猿さんだって

うっかり間違っちゃったのだから

もう悪いことはしません と 謝ったら

みんな許してくれる。

めでたしめでたしなのだ。


劇の後は


おいしい柿や 柿だんごを食べて

満足 満足。


おいしい!おいしい!

移動販売も。


自然幼稚園で生活していると


子ども一人ひとりの心が

空気を震わせて 伝わってくる。


子どもはみんな

遊びたい。


もっとおもしろく

もっともっとおもしろく 遊びたい。


保育者たちは

子どもたちの手になり足になり


一心同体のようになって

その思いを 遂げさせようとする。

○ちゃんは 昨日こうしていたから。


○ちゃんは これこれが好きだから。


○ちゃんは きっと こうしたいのだろう。


一人ひとりが

感じ考え 工夫して

持っている力を 精一杯使ったら


どんなに満足するだろう。

その満足感が

次への意欲を かき立て


次から次へと いいことを考えて

熱中が続くに違いない。


昨日より今日

今日より明日 と

一生けんめい遊びながら


友達同士 お互いに


育っていくに違いないーーー。

子どもたちの一生けんめいと

保育者たちの一生けんめいが


幼稚園の空気になって

その空気が 子どもたちを育てているーーー。