一心同体の力

ツクツクボウシが 鳴く

秋の気配の 幼稚園で

子どもたちの生活の花が

また 咲きだした。

「おはよう!」

「おはよう!」

一人 またひとりやってくる

新しい朝。


新しい出会いが 嬉しくて

呼びかけあい


響きあい

いろいろな遊びが


そこここで始まる。


園バスがない 高階幼稚園だから

一人やってきた その時から


保育が始まるのだ。


子どもたちが始めた遊びを

保育者たちが 支える。


一人ひとりの思いを 汲みながら

イメージを引き出したり


広げたり 深めたり。


小さな子どもたちにとって


生活そのものが 遊びだから

子どもたちの生活の中身を豊かにし

遊びの生活を もっとおもしろく 充実させるのだ。


一学期から 熱中している

小人や ポケモンの遊びに


木のお家があったらいいなあ。

どんぐりの帽子を お屋根に貼ったら


本物らしくなるねと 考える子ども。

いろいろな遊びが展開される 生活の

主人公は 子どもたち一人一人だ。



主人公である お互い同士が

それぞれの教育環境になり

お互い同士を引っぱっていく。

幼稚園はおもしろい。

保育者たちは

子どもたちの意欲が 具体的なかたちになるように

子どもたちと 一心同体のようになって生活する

この 一心同体の力を知らない 教育者たちが


大人主導の保育を 手放さないのだ。

子どもたちの持って生まれた力の上に

ただ知識を上乗せするだけの 保育。


持って生まれた力は 下積みになって

使えなくなるそのことに

早く 気づいてほしいーーー。