自主充実保育と母親たち

菊日和の幼稚園。

朝の空気が冷たくなっても

小さい人たちはお外が好き。

風を切って走り回る。

吹く風が もっと冷たくなる頃には

ニット帽が 出来上がりそうだ。

今日は カレー幼稚園。

厨房では お料理サークルのお母様たちが

幼稚園カレーに取り組んでいる。

山さんたちが 取り組んでいるのは

先日始まった 昆虫作りだ。

色紙で適当に形を切って

中にちり紙を詰め 立体にする。

自分の手が こんなに器用に動くようになって

どんなに嬉しいだろう。

お互い同士が 一番の教育環境だというけれど

本当にそうだ。

誰かが始めたことが

それぞれの遊びのイメージを引き出し

仲間たちで工夫しあって

遊びを広げ 深めていく。

ブロックや積み木の人たちは

おとといから 虫を作り始めたグループ。

でき上がった虫たちと

遊ぶ準備しているのだ。

切り落とした色紙も

きっとまた 使うようになるからと

袋に入れてとっておく。

どんなことも

子ども自ら考え、判断するための

布石となるのだ。

夢中で作るようになるため

一度身についた ペンやハサミを

所定の場所に戻す神経が

使えなくなる。

夢中になりながらも キチンと始末するよう発達するのは

もっともっと先のこと。

子どもの世界の時は流れ

だんだんと お弁当の時間が近づく。

幼稚園中に漂う カレーのいい匂い!

あ、カレー屋さんがやってきた。

いただきます!

小さい人たちは 初めてのカレー幼稚園。

おいしいと 無言になる子どもが多い。

一生けんめい食べるから

ついつい黙ってしまうのだが

おいしいね、おいしいねと

何度も何度も 言う子どももいる。

よほどおいしいのに違いない。

カレー屋さんもさぞかし

やりがいを感じていることだろう。

こちらは カレー幼稚園の経験者が多い。

「いただきます」を待つのがつらいほど

幼稚園カレーは おいしいのだ。

山の組社長の妹さんに

「サイコー!ってするんでしょ」とお友達。

よく、覚えていたこと。

妹さんの「サイコー!」撮りそこね

ザンネン!

大きい人たちは

今日のこの日を

指折り数えて 待っていた。

嬉しくてたまらない。

おいしくてたまらない。

夢中で味わう 山さんたち。

カレー熱中社長、リクエストに応えて

三年目の「サイコー!」

本当に 幼稚園のカレーは最高だ。

山さんたちはまるで

あの ♪ブレーメンの音楽隊の

動物たちのように 食べ続け

「30回!」も「40回!」も

おかわりしたつもりになった。

子どもが嬉しいと 大人は嬉しい!

嬉しくて 心が熱くなる。

子どもから励まされているような

そんな心持ちになる。

ありがとう 子どもたち!

ありがとう お料理サークル ーーー!