幼稚園はなぜ楽しいのか

秋霖の金曜日。

お庭は暗い雨空だけれど

子どもたちの心は 晴れ渡っている。

新学期3日目、幼稚園は楽しい!

ただ遊んでばかりいるんだから そりゃ楽しいだろうと

幼児の生活を 軽く考えている大人は多い。

そんな大人だって 昔は幼児だったのに。

幼児だった頃の自分は

心も頭も身体も 一生けんめい使って

幼児時代を精一杯生きたのだろうか。

幼児時代の自分が

今の自分を支えていると 感じることはないのだろうか。

この小さい幼稚園の子どもたちは

もっともっとおもしろく遊ぼう、達成しようとして

持って生まれた力を 精一杯使って

自ら考え、工夫する。

保育者たちは子どもたちと

まるで 一心同体のようになって生活しながら

一人一人の中身を育てていくのだ。

子どもの中身は 目に見えない。

レントゲンやМRIのような目を持ちたいところだが

一人ひとりの中身をできる限り見ようと

それこそ 頭のてっぺんから足の爪先まで 神経を使って

保育者たちは生活している。

そういう保育者たちがいるからこそ

子どもたちは安心・安定し

お友達と共に成長して行けるのだ。

ありのままの自分が変化して

新しい自分になることを 成長という。

子と母と保育者たち それぞれが

新しい自分になるため

この小さい幼稚園が ここにあるのだーーー。