とうとう来てしまった3月。
曇り空の幼稚園。
でも、
子どもたちの遊びの生活は
曇ってなどいられない。
海さんたちに残された日々は
あとわずかなのだ。
野球ゲーム。
作った後で気がついた。
あの時 階段を上ったんだもの。
野球場は もっと
高いところにあるんだった。
それでこうなった。
たこ焼きやさんもある。
登園したとたん
昨日の続きを始める
子どもたち。
お友だち同士の
遊びの計画があるのだ。
「あれ?3になってる」
「もう3月?」
「もう あと少ししか遊べないの?」
「うん。♪4月は小学1年生♪だ」。
♪1月 いっぱい ゆきよふれ
2月の にわには ふくじゅそう
3月 さむさにさようなら
4月に しょうがく1ねんせい♪
「お庭の福寿草、見た?」
「うん、見た!見たよ!」。
1人、また1人やってくる
幼稚園。
黒板が変わっているのに気づく。
残された日々が
あとわずかなことを知る。
遊ぼう 遊ぼう。
いっしょうけんめい。
「来た 来た!」。
待っていたお友だちが登園。
「遅い 遅い!」
「早く遊ぼうよ!」。
朝の出会いの嬉しさ。
子どもたちは、毎朝
こんなに*会っていた*のだ。
さあ、遊ぼう。
幼児期の今日を
思いきり生きよう―――!