お弁当の味 お母さんの味

今 卒園式を終えた 金曜日の幼稚園。

時間を巻き戻し

今日は 3月3日。

春らしくなった園庭で お弁当を広げる。

お母さんのお弁当だもの。

どこへでも 持ち運べるのだ。

「今日はピクニックだね」

大きい組は もうすぐ卒園。

お母さんのお弁当からも 卒園する。

おなかがすくと 機嫌が悪くなっていた

小さい頃

お母さんのいつもの味が

まるでヒーローのように

子どもたちを救ってくれていた。

大きくなって

持っている力を 精一杯使って遊べるようになり

くたびれた心と身体を

お母さんの味が満たしてくれ

元気復活。

さっきの続きの熱中がまた始まった。

お母さんのいつもの味は すごい。

給食だったら こうはいかない。

子どもたちは ただ栄養を取り込むばかりでなく

お母さんの心を食べて育ってきたのだ。

お母さんは お弁当に変身して

幼稚園の保育に参加していたのだなあ。

ありがとう お母さんのお弁当。

ありがとう ありがとうーーー!