幼児教育の肝腎

風さんがお仕事に励む

月曜の朝。

積み木のお部屋に響く 建設的な音は


研究所のリノベーションだ!

虫研究のお部屋が 多目的になるらしい。

そういえば

虫たちの姿が絶えて久しい。

理想の研究所目指して

腕を揮うスタッフたち。

風まだ強し。

お部屋で遊ぶ森さんたち。


ついこの間入園したように思っていたのに

いつの間にか


こんなに仲良しになっていた。

暑い日も 寒い日も


お母様と一緒に 幼稚園に通う嬉しさ。

嬉しさが積み重なっているから


吹く風は冷たくても

心は暖かい。

風さんもそのうち 疲れるだろうから

大好きなお庭で遊ぼう。


山さんたちは 何か作っている。

紙とペンとはさみと根気があれば

イメージしたものを何でも作れる。

力を合わせる心があれば。

お友達と 積み木でいろんなものを作れる。

これはこまのお家か。


ああ こまの道と崖なの。

我が道を行く こま。

崖っぷちの こま。

崖から落ちても 回っているこま。

誇り高い こま。

自分のこまに 心がこもる。


こうしたい こうしようと


一生けんめいな 子どもたちと

それを支えるのに一生けんめいな


保育者たちの生活。

子どもも大人も一緒になって

持っている力を 精一杯使っているうちに


いつの間にか 知らずしらず

こんなに成長していたと

そういう日がやってくる。

お互いがお互いによって 変えられるのだ。



子供とお母様の生活も

きっと そうだと思う。


取るに足りないように思える いつもの日常の中に

幼児の教育の全てがある。


取って付けたような わざとらしさの中にでなく。

幼児の教育は 目に見えないことが多いけれど

神経を研ぎ澄まして

感じ考え 判断しよう。


一緒にいる大人が


自分の中身を 揺り動かすこと

自分を味わわせること

それが肝腎ーーー。