保育実習には悩みがつきもの。
その中で特につらいのは「人間関係」と言われます。
✓先生方の態度が必要以上に冷たい
などでしょうか。
人間関係の悩みを少しでも減らすため、
「指導者のタイプ」を知る
大学に相談する
という3つの解決策を掘り下げていきますね。
実習がつらい時①「意欲」をハッキリ見せる
元気な返事でいい関係を築く、といった単純な話です。
意欲的に動くため、こんな感じ↓で「一日の流れ」を把握し、生活リズムを作りましょう。
積極的に動くことで、実習園の先生方との仲間意識も高まります。
そもそも自分が望んだ保育実習。意欲的な姿勢が不可欠です。
あなたは友人Aさんをキャンプに誘います。
Aさんはインドア派で腰が重そうですが、目を輝かせてキャンプの楽しさを語るあなたの計画に乗ってくれました。
焚火でマシュマロを焼いたり、流行りのスラックラインに挑戦したり、キャンプの空想が広がります。
テントサイトの予約も済み、キャンプ当日。Aさんを迎えに行きますが…
Aさん、全然楽しそうじゃない。体調は悪くないそうですが、移動の車内でも黙ったまま。
「楽しみだね」と話しかけても小さな声で「うん…」。
キャンプ場に着いてもずっとつまらなそう。
テント用のペグも忘れてきました。
食事の支度もイヤイヤしています。
「この人、何なの?」。
ところで、あなたの実習態度はどうでしょう。
「やる気ないなら実習に来ないでくれ!」と思わせていませんか?
「実習させてくれ」と頼んだから、大学も実習園もあなたに「乗って」くれたわけです。元気に振る舞うのが礼儀。
意欲をハッキリ見せましょう。
実習への意欲と就職活動
保育実習を受けた人の中にも、一般企業に就職する人はいます。
当然、ダメでも何でもありません。
保育実習と「就活」が重なった場合は、実習を優先しなければなりません。
現実的に考えて、いざという時の就職先は必ずあります。
実習を休んででも参加したい採用試験があるなら、いっそ免許・資格はあきらめましょう。
あなたの意欲を受け入れてくれた大学や実習園に、そのような思いをさせてはいけません。
実習がつらい時②「指導者のタイプ」を知る
あなたを指導するのは「保育のプロ」
保育者に限らず、人間には2つのタイプがいます。
教えるのが苦手な人
の2種類ですね。
苦労するのは、あなたの実習を指導する先生が「教えるのが苦手な人」であるケース。
✓ 保育の能力
✓ 学生に保育を教える能力
この2つのスキルは互いに関係していますが、別のもの。
きちんと調査したわけではありませんが、学生の指導が得意な先生はむしろ少数派。
あなたの気持ちを考えると「教えるのが得意な人がいいな…」となりますが、仕方ありません。
どんな指導者からも学べるように備えておきましょう。
「教えるのが苦手」って、どういう状態?
「教えるのが苦手」とは、どういうことでしょうか?
あなたを指導する先生は、数年以上その園で勤務しています。「何を教えていいかわからない」なんてことはありません。
「叱る」と「怒る」を使い分けられない、と言えばわかりやすいですね。
叱る:問題を解決するのが目的
怒る:不快感を伝えるのが目的
「問題の指摘→状況の改善」は仕事の基本。
ミスを「叱る」のは大切なことです。
強い怒りはデメリットが大きいんです。
強く怒られると情報処理能力が30%低下し、暴言に晒されて人の半数は努力を怠るようになった、という報告があるほどですから。
参照:暴言の横行する職場は本人の創造性を58%、周囲の処理能力を33%低下させる
怒る人は、「問題を解決しなければならない」と言いつつも、実際は「私はムカついている!」と言いたいだけであることがほとんど。
「叱る」ことができず「怒る」だけの人を、ここでは「教えるのが苦手な人」と呼ぶことにしましょう。
※もちろん、必要な指導を「相手は怒っているだけだ」と聞き流すなど言語道断。誠実な態度で実習に臨んでくださいね。
「教えるのが苦手な人」から学ぶコツ
とても難しいですが、相手の話の中に含まれる感情と内容を分けて理解するんです。
理不尽で感情的な言葉の中にも、保育スキル向上に役立つ情報が1つは含まれているもの。
厳しい指導に落ち込み、知識・経験を学び損なうのはもったいないです。
厳しさの中にある「必要な知識・経験」を抜き出し、身につけていってください。
あなたに「意欲」がないと、指導者の教え方に関係なく何も学べない、というのは最初にお話しした通り。
「教えるのが苦手」な指導者にあたってしまうと気持ちは落ち込みますが、意欲さえあれば学べることはあります。
前向きに実習しましょう!
実習がつらい時③大学に相談する
✓ 意欲的に実習を行っている
✓ 指導者のタイプを知り、柔軟に対応している。
あなたの選択肢は3つ。
①続ける
②やめる
③実習園を変更する
このうち③は考えない方がいいでしょう。現実的ではありません。
【訂正:2019年12月】場合により、③実習園変更を検討してください。
参照:保育実習の指導教員は「当たり」と「ハズレ」がいる?
あなたの判断で選ぶことになりますが、その際に大学に相談してみてほしいんです。
他人と会話することで、判断の精度が高まるからです。
その上、相手はあなたの実習をサポートしてくれる担当教員。役立つアドバイスをくれるはず。
「実習をやめたい」と相談するにしても、第三者と会話することで気持ちが前向きになります。またがんばれるかもしれません。
あなたのサポーター役として大学のスタッフを頼ってみてください。
実習前日の学生に伝えたいこと
「人間関係の悩み」に関して復習です。
つらいと感じた時に思い出し、元気に実習に向かいましょう。
①「意欲」を見せる
あなたが望んだ実習です。元気な人には信頼が集まります。
②「指導者のタイプ」を知る
「教えるのが苦手」な指導者にあたっても、なるべく多くの気づきが得られるよう工夫してください。
③大学に相談する
大学の先生・学生部の職員はあなたの味方。遠慮なく連絡を取り、思っていることを伝えましょう。