保育理念
ありのままでいられない子ども
現代は、幼児教育の名の下、外側だけの知識が積み重ねられ、子どもの本当の力が使われていないと感じます。
子どもは本来自然な存在なのですが、社会が都市化し、遊びも人工的で頭(大脳)だけのものが多くなりました。
幼児期には、身体も頭も、そして心も思い切り動かして遊ぶこと、大脳も小脳も使い、工夫して遊ぶことがよいのです。
幼稚園教育要領にもうたわれています。
幼児の自発的な活動としての遊びは,心身の調和のとれた発達の基礎を培う重要な学習である。
子どもが自ら進んで遊びに取り組む時、その力が最大限に発揮でき、伸びる可能性も最も大きくなります。
自由な保育の時代を
子ども中心だからといって、なすがままの放任とは違います。
遊びの生活を崩さないで、その中に教育を入れていくのです。
そもそも、よく考えられた教育的行為がなければ子どもは伸びません。
保育者は材料や環境を用意し、力を貸したり見守ったり。
子どもが20人いれば20人を把握し、子どもと生活をともにしていきます。
イメージを広げたり深めたりしながら熱中して遊び、子どもが今より一歩先へ進めるよう援助するのです。
非効率的に見えますよね。
しかし、教え込まれた正しい知識・技術は、それだけのものでしかありません。
自ら経験を重ねる中で身につける力が重要なのです。
自らを奮い立たせる力
目的達成のために工夫する力
周りの人たちと連携する力
さらに、そんな能力を発揮して遊ぶことは、幼児期の精神的な喜びです。
子どもには、嬉しい幼児時代を過ごしてほしいですね。
我々の保育理念は、このように形作られています。
個人の利益を超えて
人生を受け入れ、切り拓くための、重要な土台を育んだ子どもたちは、いずれ親になります。
子どもの力を信じられる親に、必ずなっていけるでしょう。
「よく育った子どもが、子どもをよく育てる大人になる」というライフサイクルの実現に、我々は力を尽くしたい。
幼稚園設立からの変わらぬ思いです。
全身にエネルギーを漲らせ、笑顔で幼稚園にやってくる子どもたち。
彼/彼女らと真剣に向き合いながら、そんな未来にも思いを馳せています。