幼稚園の味 カレーの味

まるで 子どもたちが作るカルタのような

火曜のカレー幼稚園。

お昼が楽しみな 子どもたち。

いっぱい遊んで おなかをすかせ

カレーをいっぱい食べるのだ。

エイエイオー!

山の組のお江戸ごっこにやってくる

森さんたち。

着物には 草履がふさわしい。

濁点カルタが 山さんたちの最新。

おもしろいおもしろい。

お江戸の あげたてどーなつ屋さん。

行商は天秤棒で。

春の日の 砂と水の感触の

気持ち良さ。

バレーボールの歓声。

ルールは子どもルール。

あまりキビシクはないが

グシャグシャになってしまったら おもしろくない。

けれど 小さい人にはけっこう甘くしているようだ。

お江戸から 行商がやって来る。

あげたてどーなつ屋さんだ。

「チョコ味とリンゴ味がありますよ」

「小さい子だから お金はいりません」

太っ腹だ。

暑い暑い!と お水休憩。

厨房のカレー作りは 最終段階。

心血を注ぐお母様たちの

この表情。

思い切り遊んで

おなかがペコペコになったら

おいしいカレーが 待っているのだ。

そろそろおなかがすいてきた。

できたできた!おいしくできた!

カレー屋さんは 森の組へ。

「いただきます」

おいしい おいしい

おいしい おいしい

おいしい おいしい

おいしいから 無言だ。

世の中で言われている 黙食の

見本のように

誰も何も言わない。

それくらい おいしいのだ。

山の組のカレー屋さんの お楽しみ。

それはSちゃんの跡継ぎたちの「サイコー!」だ。

カレーのいい匂いが

お部屋中に満ちて

子どもたちの幸せも 満ちる。

カレーを味わう子どもたちの

おいしいお顔を味わう お料理サークル。

お母様がたの充実感も満ちる。

大きい人たちのカレー幼稚園は

今日が最終だ。

でも コロナが終わって

中学校の社会体験が復活したら

きっとまた 食べられる。

中学生になった子どもたちのお顔は

きっと 今とあまり変わらない。

幼稚園の味もカレーの味も

今と変わらず いつまでもおいしいに違いないーーー。