一人ひとりの指導案

吹く風は冷たいけれど

ママと一緒が温かい。

月曜日の幼稚園。

山の組の朝、お神輿(駕籠)作りが始まる。

すみっコ神社の神様を乗せたい。

そこここで 新しいすみっコが生まれ

それに伴って

すみっコたちの 生活の場が作られる。

すみっコたちの生活の場は 無限にある。

お友達同士 イメージを広げ合い

いろいろなシチュエーションを考える。

お城も建てられ

住居用の一階に 囲炉裏も作って

釣ってきたお魚を焼くのだ。

こま回し芸人たちの工夫も

続いている。

おもしろくてたまらないのだ。

おままごとの家族たちも

まるで本当の家族のように

仲良く日常生活を送っている。

工夫しながら よく続く

山さんたちの遊び。

森さん達も作っている。

それぞれの遊びに必要なものが

そこここで生まれている。

イメージを共有するための道具でもあるのだが

子どもたちに命を吹き込まれ

生き生きと 動き始めるのだ。

そこここで熱心な遊びが

繰り広げられている。

山の組も 森の組も

保育者たちが 後になり先になりしながら

子どもたちの遊びを 支えている。

一人ひとりが

熱中して遊びに取り組んでいるか

前進しているか見極め

子どもにとって意味のある遊びにするため

手を貸したり 手を退いたりするのだ。

子ども中心の保育は 保育者自身

一人ひとりの中身を 感じ取ることができる。

多数をひとまとめにして扱う一斉保育では

一人ひとりへの 練られた指導案など ないに等しい。

なんと恐ろしいことだろうーーー。