おいしい幼稚園

どんぐりさんも 暑そうな

夏の名残の月曜日。

「おはようございます」

今日も新しい一日が始まる。

山の組の朝。

やってきたとたん“一人オリンピックマーチ”。

壁の動物さんたちも 踊ってる。

「フレーフレーTちゃん!」

運動会の空を飾る 万国旗。

白く塗り残すのは 難しいのだ。

大きい山の組の人たちには

自分の手がよく利くようになったという 実感がある。

だから 難しい技に挑戦したい。

万国旗作りを応援する オリンピックマーチ。

樹皮をはがしておいた モミの枝で

机を作ろう ということに。

まずは 机の脚になる部分。

モミの木は 加工しやすいといわれるが

固いこと固いこと。

今までの経験から コツをつかみ

交代しながら がんばる。

ごしごし ごしごし。

あっ!切れた!

拍手 拍手!

達成感!!

向こうの砂場で遊んでいた

森の組の仲間たちも やってくる。

枝を かついでみたい。

重い 重い!

ずっしりと重いのだ。

こんなに重い枝たちを

身体から生やしている木は すごい!

万国旗作りも

さっきから 一生けんめいだ。

砂場の熱中。

夢中になると 舌が出る子ども。

幼稚園には トンボもいるんだけれどちょうちょを捕りたい子ども。

今日は“おむすびようちえん”。

厨房からは 石川さん家の新米のいい匂いが。

おいしい塩むすび作りは

お料理サークルのお母様たち。

森の組。並んだ並んだおむすびちゃん。

かわいいこと かわいいこと。

「いい匂いだね」

「いただきます」

おいしいね。

おいしいね。

おいしいおいしいと ほおばる子どもたちに

感動する お料理サークル。

子どもたちも 母たちも

嬉しくてたまらない。

山の組は 自分で作る。

“おむすびころりん”に ならないように。

おっと ころりん、気をつけて。

素朴で飾り気がない塩むすびは

小さな幼児たちに

なんと似合っていることだろう。

おいしい おいしい。

おいしい おいしい。

おいしいから みんな無言だ。

つい期待する お花先生に

Yちゃんの「サイコー!」

お兄さんを 引き継いでくれたのだ。

「おかわり!」の連発に

大忙しのお母様たち。

忙しさが嬉しい おむすび幼稚園ーーー!