親切な幼稚園

幼稚園の空に 鯉のぼりが泳ぎ

新しい一日が始まる。

今日の縄跳び。

昨日より上を目指す。

昨日の名残の野球ごっこ。

またやろう。

またやろう。

小さい人たちには 正しいルールなどない。

自分も お友達も

痛い思いをしないように がルールだ。

お鮨デリバリーには のぼりが。

はち巻きが こんなに似合うなんて!

三両で走る 新幹線。

おやおや珍しい

TくんとHちゃんのけんかだ。

うっかりお手々が当たっちゃったらしいのだが

懐かしいTくんの怒り泣き。

ツリーハウスでは あの大笑い。

静かに遊びたいお兄さんには ご迷惑なのだが

どうにも止まらない。

お兄さんネコさん ツリーハウスを諦める。

誰もいなくなってがっかりさんの所に つかれん鮨のデリバリーが。

心なしか寂しそう。

あ、お友達が帰って来て

一生けんめいな食事が始まる。

また 巡ってきた 春の遊び。

春だもの

さっきの喧嘩は もう忘れている。

お友達はいい。

お友達が作っていると

やっぱりぼくも

やっぱりあたしも

作りたくなる。

ダンゴムシやミミズを探していると

お姉さんが「きれいでしょ」。

嬉しいこと

嬉しいこと。

小さい人たちに ビショビショにされず

どちらも満足するために

保育者たちの配慮は欠かせない。

お店近くを のんびりと走る列車。

沿線の地図を広げる きのこ博士。

山の組の製作の

根気良さ。

お姉さんたちの親切。

お母さまや先生の親切が

子どもたち同士の親切を 生み出す。

嬉しい子ども。

嬉しい保育者。

幼稚園のそこここで

熱心な遊びが 繰り広げられている。

一年生になった山の組が 残していった

地下室も 毎日活躍している。

嬉しい子どもと 嬉しい保育者と

嬉しいお母様たちの集う この幼稚園を

大切に守っていかなくてはーーー。