絵本の部屋がある幼稚園

幼稚園の朝。

「おはよう」「おはよう」

お母様の手から

保育者の手へ。

子どもたちのドラマの舞台は

家庭から幼稚園へ。

今日も 子どもたちの

おもしろいドラマが始まるのだ。

これは「じょうはりのかがみ」。「浄玻璃の鏡」とは えんま王庁にあって

亡者の生前の 全ての行いを映し出すらしい。

難しいことは わからないけれど

何か心に うしろめたい所がある子どもは

近寄ってこないらしい。

一寸法師ごっこや よくわからないキメツごっこで

「鬼」が身近になったのだが

遊びのイメージが 今ひとつ足りなかったようだ。

もっとおもしろく遊ぶために

山さんたちは くまちゃん文庫の力を借りている。

5000冊以上ある絵本のお部屋は

イマジネーションの宝庫だ。

絵本は 遊びを進展させるための

手がかりとなる。

大人だって 仕事を充実させるために

いろいろ調べたりするものね。

森さんたちも同じ。

仮面ライダーを作る時だって

いいかげんでは いられない。

プリキュアさんだって

ポケモンさんだって

イメージ通りに作りたい。

三人で作ったのは ライオン。

「顔がたくさんあるんだよ」

小さい人たちが

仲良く三人で一つのものを作っている。

なんと満足そうなのだろう。

幼稚園のそこここで

充実のためのドラマが始まっている。

朝は、まだ始まったばかり、

ドラマの幕は上がったばかり。

大道具を運ぶ子ども。

旅立ちのための道だ。

並木道を通って 旅に出たい。

旅立つ子どもの

満足そうな後ろ姿。

ぼくはバイクで 旅に出る。

旅はゆったり マイペース。

砂場でも 小道具が活躍している。

道が作られ 信号機も設置され

どんなドラマが始まるのか。

幼稚園の木曜日。

月曜から続けてきた 遊びの生活が 伸展する朝 ーーー。