花冷えの朝。
雨が去った幼稚園に
風さんがやってきて
大あばれ。
風がやんだら
お庭で遊びましょうねと
先生。
雨にも風にも負けず
生活の花を咲かせる
子どもたち。
子どもの生活は
遊びだ。
大人の 世界では
ただ漫然とした遊びのことも
” 遊び”と言うけれど
子どもの世界に
”漫然 ”はない。
子どもは
おもしろく遊びたい。
もっとおもしろく
もっともっとおもしろく
遊びたいのだ。
そのためには
工夫がいる。
努力がいる。
1人の遊びも
おもしろいけれど
お友達と遊ぶと
もっとおもしろい。
お友達とおもしろく遊ぶには
やり取りが必要だ。
相手のことをおもんばかる心が
なくてはならない。
自分が持っている力を
総動員させて
一生けんめい遊ぶ。
遊びが停滞しそうになると
タイミング良く先生が
遊びの中に
自然に流れ込む。
遊びはもっと
もっともっとおもしろくなる。
子どもたちは
自分たちが ただ ただ おもしろく
おもしろく遊んでいると
思っている。
教育されているなんて
これっぽっちも考えていない。
遊びの中に先生が
教育を入れているなんて
思いもよらないけれど
いつのまにか
知らずしらずに
育つ心(頭)、
育つ身体 ―――。
一人ひとりの
生きる力を培うため、
保育者たちの
目に見えない努力がある―――。