保育ドキュメンテーション おかあさんのおいしい味 tyouchien 2018年3月16日 ぽかぽか春がやって来た。 大きくなった子どもたち。 嬉しくて 嬉しくて たまらない春。 池・川・海、それぞれが 成長の喜びに輝いている。 母親になり はじめて育てる 我が子。 すぐに答えの出ない 子育てに まるで、乾いた砂をつかむような 気持ちになったことも きっとあった。 こんな日々が いつまで続くのかと 気が遠くなりそうな日々が きっとあった。 けれど 子育ては 永久には続かない。 子育ての日々は 思ったより 早く過ぎる。 そのことに気づくのは たいてい 過ぎ去ってからだ。 ああ、あの時 もっと こうしておけばよかった。 ああもしてあげればよかった。 悔やんでも 過ぎてしまった幼児期は もう戻らない。 そんな悲しい母親はいやだから 気を取り直して がんばろう。 あの時、 こうしておいて よかった。 あの時、ああしたから 今の我が子がいる。 今の私がいる。 響き合える 嬉しい間柄がある。 この幼稚園で、 そういう母親になろう。 家庭の延長。 それが幼稚園。 ありのままの自分が 変化して 新しい自分になるところ。 子どもも大人も 生きる喜びを 味わうところ。 幼稚園はいつだって そういうところだ。 この教育のふるさとを もうすぐ巣立つ 海の組。 子どもも大人も いつのまにか 知らずしらず こんなに育っていた! お母様に”育った”などと 失礼かもしれないけれど 大丈夫なお母さんになって 嬉しい。 とうとう来てしまった 海さん最後の お弁当の日。 長いと思っていた お弁当作りも あっという間だったと実感する。 自分の作るお弁当が 我が子の身体だけでなく 心の栄養になっていたこと、 我が子たちの幼児期を 支えたことを 今になって実感する。 けれど、そんな難しいことは 子どもたちには わからない。 だから いいのだ。 「お母さんのお弁当」は ただただ 大好きなお母さんの おいしい味だったのだから ―――。 保育