嬉しい楽しい誕生会の余韻が残る
幼稚園の朝。
さっそく お面をこしらえて
♪おむすびころりん♪の劇をしたい
池さんたちがいる。
いつもの遊びを始めた人がいる。
お休みしていたお友だちと再会して、
嬉しくて嬉しくて
たまらない人も。
今日も
新しい1日が始まる.
普通の、あたりまえの日常が
子どもたちを成長させる。
川さんたちも劇をしたい。
もう、お面は
ほとんどできあがっている。
おむすびも
おいしそうだ。
海さんたちも
お面作りに忙しい。
切り株や うすも
もうすぐできあがる。
川の組は
もう劇を始めている。
子どもたちは
昔話の住人だ。
夢の世界に浸り込み、
心を開け放っている。
♪エース・オブ・ダイヤモンド♪が
始まった。
リズミカルに、身体がよく動く。
楽しくて楽しくて、たまらない。
恐竜たちの
こま回しも始まる。
積木のお部屋の海さんたちの
充実した表情。
感じ考えたことを
自由に表現できる
身体。
こんなによく動く心と身体を
はぐくんだのは
普通であたりまえの、
幼稚園の生活だ。
いつもの日常を主体的に
創意工夫しながら生きる。
その毎日の 中身の濃さが
音楽劇にも
あらわれている。
川さんたちの劇も
まだ続いている。
海さんたちが
♪エース・オブ・ダイヤモンド♪をしていたら
お客さまが。
♪こんこんこやま♪も
おもしろい。
はとチームと
すずめチームの
歌合戦だ。
次は♪大きい木♪。
誕生会で
たった一度 見るだけなのに
どうやって覚えるのだろう。
不思議な
子どもの力。
♪はる♪を踊る。
春になると巣立ってしまう
大切な子どもたちとの
大切な時間。
♪うれしいひなまつり♪の
すてきなおひなさまたち。
思わず身体が動いてしまう
池さんたち。
おひなさまをしまう。
みんな重くなった。
このおひなさまは
大きすぎるので
みんなでしまう。
海さんたちのいろいろが
小さい池さんの中に
しまわれたり 引き出されたりする。
子どもたち1人ひとりが
響き合って育っていくのだ。
そして 翌朝。
さっそく始まった
池さんたちの劇。
♪おむすびころりん♪
昨日の、海さんたちの楽しさが
身体の中からほとばしる。
♪うれしいひなまつり♪
やろう!やろう!
真似することで
育っていく
小さい人たち。
♪はる♪もやりたい!
やろう!やろう!
リズムやメロディが
小さい人たちの
心と身体を動かす。
子どもたちの1日が
始まった―――。