今日も暑くなりそうな
幼稚園の朝。
石川さんから届いた おいしいスイカ!
「おじいちゃんが育てたのよ」
「ぼくにもおじいちゃんいるよ」
おじいちゃんに頼んだら
スイカ育ててくれるかな。
ブルーベリーもいいな。
よいしょ!よいしょ!
嬉しい重さ。
今日のくぬぎ食堂には
バニラアイスのような蜜が。
「おいしそうだねえ」
「ぼくのカナブンにも なめさせよう」
カナブンとコガネムシ。
カナブンはコガネムシ科で よく似ている。
♪こがねむしは かねもちだ
かねぐらたてた くらたてた
あめやで みずあめ かってきた♪
ここが 飴屋さん。
「あっ これなんだ?」
触ると ピョン!
裏返すと ピョン!
コメツキムシだ。
幼稚園の朝は おもしろい。
虫取り名人の ひと仕事。
鉄道員も ひと仕事。
朝のブランコ。
思いきり漕いで
一日を始める子ども。
一生けんめい待っている人に
「ほら、おもしろいよ」と
タイミング良い子ども。
ブランコのお兄さんお姉さんたちも
タイミング良く
替わってくれた。
小さいひよこさんまで。
「ありがとう!」
「ありがとう!」
タイミングって 本当に大事だ。
作りものの 池さんたちは
ハサミを使いたい。
ちょっと危なそうなので 手伝う保育者。
こちらでも、難しそうな所を
ハサミの名手が手伝ってくれている。
一生けんめいに惹きつけられて
見守る お友だち。
こちらのお宅では
優しいお母さんが
病気の子どものお世話。
それぞれが ひと区切りの所で
やってきたコメツキムシ。
興味津々の子ども。
触ってみると
あっ 跳ねた!
「おもしろーい!」
集まる子ども。
また 跳ねた!
おもしろくて たまらない。
偶然も 自然の教育だ。
コメツキムシさん
遊んでくれて ありがとう。
しばらく遊んだら
懐かしいお庭に
連れていってあげるわね。
川さんたちも
何か作っている。
海のお宅には
小さなきょうだいが。
海さんたちは
水遊びの準備に 余念がない。
今日は特別暑いので
冷たい水が嬉しい。
川さんたちも
水と仲良しになれて
嬉しそうだ。
石川さんのおじいちゃまの
スイカをいただく。
おいしい おいしい。
おいしい おいしい。
おいしくて たまらない。
夢中で いただく。
今年は スイカが不作だというのに
なんてありがたいことだろう。
幼稚園の夏の味になった
石川さんのスイカの味。
昨日のバナナは?
「どう?まだシブイ?」
「もう甘くなった?」
「うん! おいしい!」
「ほんとだ、甘い」
青いのは きっとまだシブイので
ちょっとずつだけれど。
はるばる 与論島からやってきた
おばあちゃんちの バナナを
味わう嬉しさ!
スイカもバナナも
幼稚園の夏の味になったのだ
なんてありがたいことだろう ―――!