幼稚園の自然が
春に向かって
歩き始めた。
こんな朝は
走りたくなる。
ただ、
ただ走りたい。
隠れていたら
不思議なものを見つけた。
自然幼稚園は
楽しさに*おまけ*がついてくる。
走る!
走る
走る!
走る
走る!
走る!
ああ疲れた。
ねぇ、
次は何鬼にする?
ガソリンスタンドのスタッフたちは
お店で売る
チョコレートケーキを作っている。
これを鳴らすと「できましたよー」
っていうことね。
「うーん!いい匂い!」。
♪舌切りすずめ♪のおばあさんは、
今日も*のり*を煮ている。
そして、
あのオソロシイ場面がやってくる。
チョキチョキ動く おばあさん用の
はさみも作られている。
ロングラン上映の
♪舌切りすずめ♪。
目には見えないけれど、
いろんなごちそうを考えて作り、
おじいさんに持っていく。
本当になりきっているのだ。
心のこもった踊り。
おじいさんも、思わず
踊りの輪の中へ。
別れの場面。
別れがたい
舌切りすずめ。
さようなら。
さようなら。
心も身体も動くラストシーン。
豆まきの支度が始まっている。
ティッシュを丸めてお豆なのだ。
なるべく ギュッと 丸い形に、
という意識はある。
昨年ひよこさんだった人は
特に 念入りに作っている。
お部屋の子ども。
お庭へ出かける子ども。
救急車も
活躍している。
大作に挑む
子ども。
お友だちの作品に
刺激される子ども。
続く
こま相撲。
勝ったり
負けたり、
いい勝負だ。
楽しくてたまらない。
あ、鬼!
鬼だ!鬼だ!
見つめる子ども。
「ぼく、たこやき作ってるんだよ」
「え、たこやき!」。
日向には
おねこさん。
幼稚園には
教材がたくさんあるけれど、
一番の教材は
お互いだ。
子どもたちの歓声を聞きながら、
絵本補修ボランティアの
お母さま方の手も 動き続ける。
ありがとう、ありがとう。
子どもたちのためにありがとう。
おかげさまで、
この くまちゃん文庫には
もう絶版になってしまった
昔のいい本が
たくさんあるのだ。
子どもだけでなく お母さまも
絵本の世界を味わってほしい。
子育ては楽しい。
子どもと一緒に
また 生き直すことができる。
新しい自分を
作り上げることができるのだもの。
教育はお互いだ。
苦しいこともあるけれど、
絵本の世界にたっぷり浸かって、
また気を取り直して
がんばろう―――!