雨の朝。
幼稚園の水たまりから
どんぐり救出。
どんぐりころころ どんぶりこって
落っこちちゃったのね。
赤とんぼさんも
雨とんぼになっている。
園芸サークルができず、
残念そうなガーデナーたち。
池の組からは
楽しそうな音楽が。
もう始まっている
♪赤ずきん♪。
池さんのお歳は
真似することが大好きなのだ。
それにしても
毎日まいにち よく続く。
誕生会で見た赤ずきん。
こんなに小さい人たちが
自ら毎日続けるのだもの、
劇ごっこの中にある
何か大切なものを
感じとっているに違いない。
子どもたちは
何が自分を育てるのか
よく知っている。
謝るオオカミさん。
ペコペコするのがおもしろくて
うさぎさんまでペコペコしている。
「うさぎは謝らなくてもいいんだよ」
なんて誰も言わないで
ニコニコしているお友だち。
心温まる場面。
3歳児のよさだ。
ラストシーンは
いつだって感動する。
だから、もっともっとやりたくなる。
さっきから
一心不乱。
なんていっしょうけんめいなのだろう。
オオカミさんたちは電車の遊びに。
お花さんは電車を作りたい。
あたしたちは もう1回。
あら、やっぱり もう1回。
はじまり はじまり。
お友だちの素敵な表現に気づき、
真似するお花さん。
よく感じ、考えている。
あっ お隣のお花さんも気づいた。
みんな 素敵なお花になった。
劇ごっこの中で
それぞれが いろいろなことを感じ、
自分の中に取り入れている。
どの人もいっしょうけんめいなのだ。
お家ごっこも
いっしょうけんめい。
「はい お野菜。おいしいよ」
“もう1回” の人たちも。
川の組からは
おまつりのおはやしが。
よく売れているドーナツ屋さん。
あっ またお客さまが。
食べる気満々だ。
こちらは
きのこ屋さん。
焼いて食べるとおいしいですよ。
ああ!本当にいい匂い!
かき氷屋さんも。
かんばん屋さん。
わたあめ屋さん。
おめん屋さん。
いろいろなお店がある。
お友だちの作品から
たくさんの刺激を受ける。
今度は何を作ろうか と
考える。
「できた!」
「できた!」
「ごちそうさま」
食べたら返す。
きのこ屋さん交代。
ああ、きのこ研究の博士たちだ。
川さんたちの研究熱が
だんだんに広がって、
玄関ホールが
研究所になった。
自ら始めたことの中に
大切なものがある。
保育者は、
その遊びが断片的にならないよう
中心を作ってやるのだ。
さらに自己充実できるように。
作ることが楽しくてたまらない
海の組。
石くんやどんぐりちゃんたちの
お家ごっこが続いている。
今日は
電車に乗ってお出かけらしい。
積木のお部屋には
地下鉄が走っている。
地下ばかりじゃ つまらないから、
空には
ヘリコプター。
子どもたち
一人ひとりが
自己充実に向かって
夢中になっている、
雨の幼稚園―――。