夏木立の幼稚園
夏。
お庭の木立のありがたさ。
涼しい木陰で
今日もおだんごを作るのだ。
昨日の遊びの名残が
チョコレートになって
子どもたちを喜ばせている。
木陰は
虫たちにも絶好の環境だ。
「さわっていいよ」
「まだ さわれないんだね」
戻ってきた子ども。
さわれなくても
興味津々なのだ。
おもしろいブランコ。
「ずっと漕いでいれば
足、汚れないもんね」
「ブドウの木をゆすったら
こんなにとれた!」
熱中始まる
おだんご作り。
だんだん増える
おだんご職人。
ブルーベリー、おいしくなった?
今日も味わう
幼稚園の夏。
こんなに喜んでもらって
ブルーベリーも
きっと嬉しい。
初めてのブルーベリー
「おいしいわよ」
おそるおそる食べてみる。
「ちゅっぱい!」
「…」
「おいちい!」
よかったこと。
お母さんのおでかけ。
「しゅっぱつ!」
「おいしくできましたよー!」
「どうぞ」
「わぁ、おいしそう!」
おなべから手づかみはいやだから、
「お皿とスプーンをどうぞ」。
あらあら
「はい、もう1つ」
丁寧に生活しなくては。
お手紙は
「ポストに入れるんだ」
「郵便屋さんが届けてくれるんだ」
お人形を
立体にして立たせるために
いっしょうけんめい。
ぼくもいっしょうけんめい。
ぼくのダンゴムシ。
「ぼく これもほしい」
「これカナブンっていうんだよ」
遊ぶために作る。
もっとおもしろくするために
また作る。
うんていの別名は
くもばしご。
忍者のように渡れる
嬉しさ。
見つけたイモムシ。
何になるのかな。
チョウチョならいいな。
それぞれの目的に向かって
諦めない
海の組の子どもたち。
自分たちの遊びに
川の組を交え、
仲良く遊んでいる。
海、川、どちらも
誇らしげだ。
他の川さんたちは?
♪虫の行進♪の2人。
楽しそうだこと。
満足のいく形、固さの
おだんごができるまで
努力
努力。
おだんご配送のお仕事。
砂場でもお仕事。
どちらも、池さんを交え、
丁寧に遊んでいる。
あっ 崩れちゃった!
「だいじょうぶだよ」
「すぐ直せるよ」
♪こうじをしている
こうじばだ
せっせとはたらく
こうじばだ♪
「できた!」
絶妙のバランス。
身体中の神経を
一点に集めなければ!
子ども一人ひとりの本真剣が
この遊びを支えている。
子ども一人ひとりは、
先生たちの本真剣に
支えられている。
そして、
幼稚園の生活全体は
この夏木立に
支えられているのだなぁ―――!