今日も運動会

運動会ごっこ日和の金曜の朝。

もう始まっている イス取り競争。

競争だと分かっている子どもも

そうじゃない子どもも

椅子に座れると嬉しい。

座れないとがっかりするけれど

泣いたり怒ったりせず 偉い。

おもしろいからもっとやりたい。

イス取りに使われている この椅子たちは

もう70歳だ。


高階幼稚園を卒園した70代の子どもたちも

今の子どもたちも

この椅子に座って 描いたり作ったり


お母さんのお弁当を食べたりしているのだ。

こんなに長い間 子どもたちと共にいられて

椅子たちもさぞかし嬉しいだろう。

作ってくださった大工さんも


どんなにか嬉しいことだろう。


たいへんなかけっこは


もっと大変になった。

大変さを乗り越え

前を向いて走ることは


なんと楽しいことなのだろう。


走る 走る 子ども。

走っているうちに思いつく

もっと大変なかけっこにしよう!


登り棒も入れたら もっとおもしろいと。


もちろん大きい人限定だと。

スイスイ登れる子どもがいる。

すいすいまではいかずとも


いい線を行っている子どもも。


じゃあ練習しようということに。


ワザを教え合ったりしながら

頑張るみんな。

大変なことは おもしろい。

何でもすぐにできちゃったら つまらないのだ。


いちばん小さい森さんが くたびれて食べる

恒例テラスおむすび。

無心にほおばる小さい姿をじっと見つめる

山の組のお姉さん。

ただ黙って 何も言わないけれど

一生懸命なかわいい姿に心が動いたのだ。

小さい森さんは 母の味を

大きい山さんは 小さい人の味を

味わっているのだなあーーー。