風光る 幼稚園。

旅に出たい山さんたちが
今日もジョウロで線路を描く。
子どもたちと担任は
同じ目的に向かう仲間だ。
Tちゃんが提案し
お友達が手伝って作った富士山が
誇らしげに立っている。

富士山駅のご近所に
お家ができた。
リノベーションを済ませたお家のまわりを

電車が走っている。
お家の住人達にも 線路の歌が聞こえてくる。

お花畑ステージで 何か始まりそう。
あ ♪ブレーメンの音楽隊だ。
寒い頃毎日毎日繰り返した
お気に入りの音楽劇。

何かがきっかけで思い出したのだろう。
森の組だった小さい人たちも
本当に山の組になったのだなあ。
こうして 一緒に
お話の世界に浸っているのだもの。

小さい森さんたちも
大きい人たちの音楽劇の仲間になって
山のお姉さんの指導を受けている。

1年生になった 山さんたちのように
頼もしくなってきた 山の組。
音楽劇に気づいたお友達が
途中で加わったりしながら

続く続く ブレーメンの世界。
お話の世界でリズミカルに遊びながら
いつの間にか 知らずしらず
子どもたちの中に

創造性が培われていくのだ。

すべり台でも 音を楽しむ子どもが。

石を滑らせ ここに入ると カーン!
いい音が響く。
幼稚園の いい音は
お空からも聞こえる。
風が鳴らす 葉擦れの音。
ヒヨドリやシジュウカラの囀り。
ごちそうを作る子どもの耳にも。
虫取りの子どもの耳にも。
響き合い繫がり合う
花筵の幼稚園ーーー。












