おいしいカレー幼稚園最終回の朝。
年長さんたちは
色々なことが終わりを告げる。
子どもの世界にも区切りがある切なさを感じるが
前を向いて 行こう。
子どもたちは今日も
いいことを考えて 一生懸命だ。
カレー屋さんたちも 厨房で一生懸命。
卒園するカレーの達人達へのお礼をこめ
腕によりをかけている。
子どもたちも
母たちと相似して
こうしようと思ったことに
ひたむきに取り組んでいる。
一生懸命遊んでいると
幼稚園のそこここに おいしい匂いが漂い始め
カレー屋さんの大成功を確信する。
厨房には大成功の匂いが満ちている。
「おいしいカレーができました!」
カレー屋さんは 森の組へ。
いただきます。
できたてだから フーフー。
おいしいおいしい。
男児がひと言「ああおいしい」。
あとは 誰も何も言わず
一生懸命お口に運んでいる。
おいしいから夢中なのだ。
あんまり静かなので
カレー屋さんはいつも驚く。
山の組のカレー屋さん。
母も子も 嬉しそうだこと。
「いただきます」
山さんたちも無言で
おいしいカレーを味わう。
カレーの味に夢中な山さんたちが
伝統の「サイコー!」を忘れていたことに気づく。
「サイコー!」
サイコーにおいしいということだ。
その後は 森さんたちとおんなじに
静かなお部屋。
静けさを破るのは
「おかわり!」の声。
それと「ありがとう!」だ。
子どもたちの無心は
カレー屋さんたちの心の大好物。
だから「カレー幼稚園」は ずっと続くのだ。
卒園したって 来てほしい!
大好きなカレーを食べに来てほしい!
そう願う 草青む幼稚園ーーー。