幼稚園の豆まきを
わかっているのかいないのか
どんぐりをまく 小さい森さん。
幼稚園の豆まきを
知っていたのかいないのか
助っ人に来た 卒園高校生。
野球の上手なお兄さんが
また来てくれたので
張り切る山さんたち。
お姉さんも助っ人に。
お姉さんは驚く。
小さいのに 相手に譲ることができる と。
お姉さんの笑顔は あの頃のままだ。
小さい野球選手たちの一生けんめいに答えて
お兄さん選手も一生けんめい。
選手それぞれの持つ特徴を捉え
ちょうどよく力を使っている。
カルタも野球も
いつどこで終わるかも知れず
おもしろく続く。
フレー!フレー!の応援もすばらしい。
本当の高校野球のようだ。
ネクストバッターズサークルでも
練習が。
ここでも練習!
森のお部屋では 豆まきの枡作り。
まだ間に合いそうだ。
お母さんのお弁当で
元気漲る森のお部屋に
きみこ鬼登場!
もう高校3年生になったFちゃんの
幼稚園時代に作った ほっこり鬼が
今年も活躍している。
投げては拾い
拾っては投げ
豆も枡も子どもたちも
大活躍だ。
おにはーそと!
おにはーそと!
おにはーそと!
おにはーそと!
きみこ鬼はとうとうやっつけられる。
くたびれたきみこ鬼。
お豆おいしいよ と 子ども。
おいしいお豆を食べさせてもらい
お山へ帰る きみこ鬼。
お山からやってきた もう一匹は
山の組へ。
おにはーそと!
おにはーそと!
大きい子どもたちは
鬼はきみこ先生に違いないと
きっとわかっているけれど
夢中で立ち向かっているうちに
少しづつ怖くなってくる。
きみこ鬼がきみこ先生じゃなくて
本当の鬼のような気がしてくる。
子どもたちは
お話の世界に住んでいるから
夢と現実が
隣り合わせなのだ。
おにはーそと!
おにはーそと!
必死な子どもたち。
我が子たちを見守る
テラスのギャラリーたち。
どちらもお話の世界に浸かって
面白くてたまらない。
“怖いもの見たさ”というけれど
こわいものは好奇心を刺激されて
かえって見たいものだということらしい。
怖いけれどおもしろい。
野球選手たちは
金棒をバットに
ホームランを打ちたい。
投げたり打ったり
こんな風に使われて
金棒も嬉しいに違いない。
悪いお母さんはいないかと きみこ鬼。
「いませんよー」というのに
強引にこんなことをして
謝るきみこ鬼。
さようならの時が来た。
やっつけられてお山へ帰る鬼を見送り
なんとなく名残惜しいみんな。
達成感と物寂しさを味わう
幼稚園の立春ーーー。