一人やってきた その時から
保育が始まる幼稚園の 金曜日。
山さんたちは野球ごっこを始めた。
久し振りだ。
ドジャースファンの年長児は
小学生になったら 野球好きを集めて
小学校にドジャースを作るんだ と
張り切っている。
学校には「休み時間」がある。
小学校が 子どもたちの希望を
叶えてくれる場であってほしいと願う。
お部屋では♪ブレーメンの音楽隊の 劇ごっこ。
子どもそれぞれ
いろんな役柄をやりたいから
おもしろさがいつまでも終わらない。
♪ブレーメンのメロディーが聞こえると
森の組の小さい人たちも
山の組にやってきて
お話の世界に浸る。
子ども自ら どんなに楽しいだろう。
どんなに嬉しいだろう。
こうした遊びの生活が発酵し
いつの間にか 知らずしらず
子どもたちの中で
創造性となって 育まれていくのだ。
お庭では
野球ごっこが続いている。
自分たちで作った
柔らかいルールは
ルールより お友達を大事に考える。
臨機応変野球は
何度でもやり直しができるのだ。
子どもたちの遊びの生活を支えるのは
保育者たちだ。
保育者たちは
子ども一人ひとりの頭の中で
どんなことが起こっているか
常に考え 行動している。
目に見えない 子どもたちの中身を育てるために
頭のてっぺんから つま先まで
神経を使って生活しているのだーーー。