冬の日差しを浴びて咲く 水仙。
幼稚園のお庭のそこここに
花の赤ちゃんたちが 顔を出し始め
嬉しい朝。
♪ブレーメンの音楽隊は
あれから 再演を重ね
カーテンコールが止まらない。
子どもたちはいろいろな生き物になって
お話の世界を生きる。
一生けんめい生きる。
子どもたちにとって
生きることは 遊ぶこと。
遊ぶことは生きることだ。
子どもたちが持って生まれた力を 大いに使い
今日を精一杯 生きられるよう
保育者たちも 精一杯の力で
惜しみなく手をかける。
それだから 幼稚園はおもしろい。
「おもしろい」は「面白い」だ。
目の前が明るくなるということ。
目の前が広々と開ける感じがする ということだ。
遊ぶということは さっきまでの自分の限界を超えること。
遊ぶ前と遊んだ後とで
違った人間になっているくらい
それほど打ち込んで遊ぶのだ。
山さんたちの劇ごっこに
森さんたちも当たり前に加わって
お互い同士が教育環境になっている。
大きい人は大きい人のいいところ
小さい人は小さい人のいいところが
山のお部屋に満ちているのだ。
一人ひとりの良さが集まって
集団の良さになる。
集団の良さが
一人ひとりを育てる。
幼稚園とは そういうところだ。
子どもたちは ただただおもしろく一生けんめい遊んでいて
今教育を受けているなどということは
夢にも思っていない。
そして いつの間にか知らずしらず
こんなに育っていたという その時がやって来るのだ。
幼稚園が 幼稚園くさくなってはならない。
私たちは それを心に
子どもたちと生きているーーー。