山の組 森の組

3月の空に 鯉のぼりが泳ぐ

木曜の朝。

一人やってきたその時から

保育が始まる 幼稚園。

今日も お祭りごっこを始める 山の組。

今日も工事ごっこを始める 森の組。

「おはようございます」

嬉しい嬉しい 幼稚園の朝。

祭りばやしに合わせ

即興の舞を演ずる 山さん。

素晴らしいパフォーマンスに

心が動いた もう一人の踊り手。

二人の舞のおもしろさ。

おもしろい おもしろい!

こんなにおもしろい踊りは

どこへ行ったって 見られない。

お祭りのイメージは

幼稚園中に広がる。

ツリーハウスの家族にも

お祭りムードが 漂っている。

お母さんは ごちそう作り。

ツリーハウスは いい匂いに。

お庭に敷きつめられた

ござや すのこの間を

森の組の工事車両が 通り抜けていく。

ござを 踏んづけたりしないのだ。

小さいのに

そういう神経が使えて えらいこと。

ずっと見ていると

お互いに 譲り合っているのがわかる。

こんなふうに。

こんなふうに。

こんなふうに。

ちょっとした通り道を 作ってあげている

山さんたちの心配りも いつもの日常があってのことだ。

花壇の石の下で見つけた ダンゴムシ。

懐かしくも嬉しい 再会。

またあの季節が やってきたのだ。

木の上の家族は

何やら 作り始めている。

お祭りで披露する

人形劇の演目を

増やしているのだ。

お腹がすいたら

人数分のおやつが 待っている。

忍者たちにだって

きっと おやつをごちそうしてくれる。

♪牛若丸 が始まった。

あ、これは♪こま なのね。

お次は♪カレンダーマーチだ。

お母様たちの人形劇サークルが

子どもたちの生活に 溶け込んで

自然な教育環境になっているのを 感じる

幼稚園の春ーーー。