母の力 お弁当の力

昨日の強風、土煙の煽りで

山さんたちの研究所をたたんだ

金曜日の午後。

もうすぐお帰りなのだが

充実へ向かって熱中が続く 山さんたち。

一生けんめい遊んで

おなかがペコペコになって

お母さんのお弁当で 心も身体も満足し

また 気力に満ちた遊びを 繰り広げる

幼稚園の日常。

先日 ○○フードサービスという所から

「安くて便利ですよ」という電話あり。

当園はお母様のお弁当だと お伝えしたところ

「本当はそれがいいんですよねえ」と いつものやり取りになる。

広告を持って来園する お弁当屋さんたちも

「お母さんのお弁当なんですか!」と

なぜか一様に 嬉しそうになるのだ。

そして「それが一番いいんだよねえ」と言いながら

元気に帰っていく。

お母さんのお弁当は

お弁当屋さんのおじさん達をも 元気にするのだ。

子どもたちにとって いいことがわかっているのに

手をかけ心をかけることが できないのは

なぜなのだろう。

手を抜くことばかりの世の中に なってしまったのは

なぜなのだろう。

今、母として生きる 多くの大人たちには

持っている力を使って 思い切り遊び

充実した幼児時代が なかったのだろうか。

その母に 手をかけ心をかけてもらった日常が なかったのだろうか。

子どもたちが喜ぶのは お母さんの味。

お母さんとの 日常の味。

いつもおんなじの 素朴なお弁当だ。

世の母たちに 祈る。

せっかく母親になったのだから

母としての力を 大いに発揮して欲しい。

かわいい我が子のために

毎日作った 小さなお弁当は

これから生きる 母と子の人生の底力に

きっとなるに違いないのだからーーー。