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保育ドキュメンテーション

夢の世界を生きる

月曜の朝。

吹く風は冷たいが

日差しは もう春だ。

鬼ごっこから始まる

いつもの朝の嬉しさ。

一人またひとりやってくる いつもの朝。

いつもが嬉しい 幼稚園。

踊りたくなっちゃった山さんたちが

お花畑ステージで♪機械を始める。

「これ 大好きなんだ!」「あたしも!」

音楽が聞こえると

仲間たちもやってくる。

いろいろに動く機械に

自分たちがなる おもしろさ。

機械をしまう係も。

♪白雪姫も やっぱりやりたい。

いつの間にか

山さんの中に 森さんが一人加わっていて

伸び伸びと表現している。

お互い同士

幼稚園中の子どもの 心持ちや

そのお母様を知っている。

小さい幼稚園の 良さだ。

砂場には 魔法使い。

魔法で 子どもが現れたり

消えたりする。

トンネルをくぐると

アメリカから日本に来られる。

変身する魔法も。

子どもの世界は 魔法の世界だ。

昔々の世界へだって 行ける。

牛若丸と弁慶が生きた

平安末期から鎌倉初期にだって

タイムスリップできるのだ。

♪きょーうのごじょうの はーしのうえ

だーいのおーとこの べーんけいはー

高らかな声が響く 幼稚園のお庭。

歌声に誘われて

京都の五条橋上の

橋弁慶の場面が

何度も何度も 繰り広げられる。

おお、ここにも牛若丸。

お次は 牛若とヘビ弁慶。

子どもの世界は 自由だ。

大きい人たちの指導も すばらしい。

白雪姫に登場する 王子の馬は

大切に飼われていて ほほえましい。

子どもも生まれて コニーと名付けられている。

牛若丸の人形劇に登場する 大天狗も

ごっこ遊びに加わっている。

音楽劇や人形劇に登場するものたちも

こうして生きて 生活をしているのだ。

馬なんだけれど 牛乳を搾ったり

赤ちゃんコニーを 散歩させたりして

かわいがっているのだ。

もちろん ヘビたちも一緒だ。

幼稚園の そこここで

夢の世界の生活が 繰り広げられている。

小さい人たちは いつだって

夢の世界の住人だ。

大きい人たちは 夢と現実を

行ったり来たりしているけれど。

良かれと思ってなされる

母たちの 優しい横暴が

子どもたちを 現実の世界へと

急き立てることのないよう 祈る

春きざす 幼稚園ーーー。