子どもが主人公の 保育

スノードロップが開き始めた 月曜日。

山さんたちの朝は 忙しい。

こま回しの番付表が できたので

勝ち名乗りを上げたい子ども。

でも せっかくの番付表

一番はなまるだけじゃなく

二番も三番も みんな

かわいいマークを 描き入れることに。

こちらのお店屋さんには

地元野菜と 果物がたくさん。

おとなりのレストランと タイアップしていて

地産地消の見本のよう。

おとなりの積み木のお部屋は

危険生物研究所。

主にヘビの研究をしているが

モジャモジャという生き物も

最近飼い始めた。

3グループそれぞれのメンバーが 行き来して

だんだん深まる  山の組。

森さんたちの朝も 忙しい。

お休み明けの朝は

先生に何か作ってもらいたい。

「ぼく 目が痛くなった」

「これで冷やせばなおるんだよ」

「ここは病院だから すぐなおりますよ」

「お薬も注射も あるんですね」

注射を打って お薬をいただく

「ぼくのカニさんも ケガしちゃった」

いろんな病気が 治る。

便利な注射の 効能。

お人形さんたちも

病院の待合室で 注射を打つ。

風邪をひかないよう マフラーをつくる。

注射はいやだものね。

水道近くに お家が建つと

そこにも 患者さんがやって来る。

このお医者さん 頼りになるらしい。

バッグに入れるものを 作る子ども。

病院のお仕事に励む 看護師さん。

マフラー完成、あったかそう。

おやおや お隣から♪ブレーメンの曲が。

あ、そうか、この前の観劇ごっこの時

ご覧になれなかった 山さんのお母様に

お見せしたいのだ。

ヘビさんたちも 観劇。

この間 お客様あり。お花先生 大忙し。

戻ってきてみると

森さんたちも ♪ブレーメン。

音楽を聞くと 心が動き

身体が動くのだ。

お友達が始めると

いつの間にか 引き込まれる。

おもしろくて たまらない。

こういう場面を 外側から見た大人が

「発表会の練習ですね」

「いいえ 遊んでいるのです」

こんなやり取りを もう何十年も続けてきた。

〔練習〕とおっしゃった そのかたが

子どもだった頃から ずっと 何十年も。

幼児教育が 世に埋もれている限り

心豊かな時代は 来ない。

子どもが主人公の保育

本来の幼児教育の実践を 貫いていこう。

子どもたちと母たちのためにーーー。