冷たい雨。
晩秋を通り越し
まるで 初冬のようだ。
川越まつりに行ってきた子どもは
獅子舞をやりたい。
できるだけ本当らしく 作りたい。
お獅子に咬まれると
いい子になるんだよと
手や頭を入れる子ども。
海さんには、
怖がる子どもは
さすがにいない。
やっぱり いない。
全員合格。
川の組に出張。
怖がる川さん。
勇敢な女児たち。
勇気を出し
褒められる男児。
次は池の組。
勇敢な男児に
大喜びの先生。
「わぁ!川越まつりだ!」
「行ったよ!行ったよ!」。
お囃子が 雰囲気を盛り上げる。
役者交代。
「ぼくだって!」。
獅子舞の共演。
「ぼくも*かわごえ*行った?」。
ぼくも ガブリとしてもらって
満足!
あたしたちだって
ガブリとやってもらいたい。
勇ましい
池さんたち。
怖くて お部屋に入れない人も。
海にやってきた 池さん。
さっきは怖かったけれど、
ウルトラマンに変身したから大丈夫。
でも やっぱり怖い ウルトラマン。
強いはずなんだけど。
川さんたちは
♪ブレーメンの音楽隊♪をしたい。
知っている劇やリズム遊びを
次々にやりたい人たちがいる。
いつものリズム仲間が
お風邪でお休みのため
手伝ってくれる男児がいる。
おままごとの人たちも
心を動かされ、
音楽劇の仲間に。
あぁ、川さんたちも育ってきたと
嬉しい先生。
お友だちが困っていたら
誰かが かけつけてくれる。
自分は自分、人は人、
ということではなく、
クラス全体が和やかだ!
子ども一人ひとりが
心から満足しているのだろう。
今日から教育実習生が
入っているのだけれど
*いつもの生活*ができているのも
嬉しい。
池さんたちも
和やかに遊んでいる。
小さい人たちは
お庭が大好きだけれど
お部屋でも
考えて仲よく遊んでえらい。
先生たちがいつも
「今日は雨だから
お部屋で考えて
仲良く遊びましょうね」
と言うのを聞いているのだ。
ヒーロー、ヒロインの
戦いごっこだって、
お友だちに当てたりしない。
だから 長く続くのだ。
海さんたちは 国旗カルタ。
運動会で はためいた
手作りの国旗たちは
今、それぞれのお家に
飾られている。
雨で暗いテラスには
提灯のあかりが。
雨だからこそ、
光を映して 美しく輝く。
まるで 祭囃子のような
雨音の幼稚園―――。