育てる者たちの魔法 2016.07.13
梅雨くん、
お仕事なまけている。
ポツポツ来たかと思ったら
止んじゃったんだもの。
おかげで
今日もお庭で遊べる。
カブトムシも
クワガタも、
虫の王様。
みんなの憧れだ!
この自然幼稚園にも住んでいる。
自然幼稚園には
ブルーベリーも実る。
色づいてきたベリーたちを
味わいたい子ども。
ブルーベリーは
甘ずっぱい夏の味。
夏が嬉しい
子どもたち。
おいしい
おいしい
おいしいね!
おいしい
おいしい
おいしいね!
もっと
もっと
もっと食べたい!
でも、
ちょっと
スッパイ!
えー?
甘いよ!
これはブルーベリーじゃないの。
ダンゴムシ!
「はい、どうぞ
いっぱいいるから好きなのあげる」
セミも歌っている
幼稚園のお庭。
セミも捕りたい子ども。
蝉時雨の空を飛ぶ子ども。
チョウチョにも トンボにもなれる
ブランコの魔法。
まだ食べている
ブルーベリー。
幼稚園の魔法で
こんなにおいしい。
新しいお友だちだって
幼稚園の魔法で
もう仲良しさんだ。
怖かった虫だって
もう触れるようになった。
お花畑ステージでは
♪くまちゃんの体操♪。
ユリの花粉の色水の
鮮やかさ。
お人形を
立体的に作って、
さあ、遊ぼう!
あ、
アリさんがいっぱい!
テントウムシや
ホタルや
トンボ、
カタツムリも
たくさんいる。
カマキリも
こんなに。
あ、バッタだ。
チョウチョも飛んでいる。
今度は♪工事場♪。
ドスーン ドスーン
ドッスーン
ガシャガシャ
ガシャガシャ
ザーッ!
幼稚園の魔法で
いろんなものに
姿を変えられるのだ。
バイオリンだって作れる。
ゴムだって
繋げるようになった。
♪さるかに♪も始まった。
4、5月の誕生会の劇が
すっかり 子どもたちのものになって
続いている。
一人ひとりが
お話の主人公だ。
お話の世界を
生きている。
自分ではないものになって
生きることは、
おもしろい。
やっつけるのも
やっつけられるのも
おもしろいのだ。
ペコペコ謝るのもおもしろい。
謝って許してもらうのも
許してあげるのも
おもしろい。
心も身体も満足する。
幼稚園の魔法。
だから、もっと もっと
もっと 劇ごっこがやりたくなる。
一人ひとりが
真剣に表現している。
小さくても、
お話をしっかりと理解しているのだ。
一人ひとりが、
持って生まれた力を
思いきり使っている。
一人ひとりが
遊び続ける力を
持っているのだ。
外側からは見えない
大きな力だ。
イメージを引き出したり、
広げたり 深めたりする
幼稚園の生活の中で
培われてきた力だ。
お母さまとの日常の安心感が
基本にあるからこそ、
幼稚園の生活が
生きる。
ご家庭と幼稚園が 仲良く
手を取り合っているからこその
充実だと
このごろ、心から思う。
子どもたちの充実の向こうに
お母さまの手が見える。
手は心。
お母さまの手と
幼稚園の手、
育てる者たちの手の魔法が、
子どもたちの
中身を育てる―――。